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2018年1月31日水曜日

プジョー3008 & 5008 (2018 / NO1) 長所と短所が凝縮されている!?

『もはや俺たちの知っているプジョーじゃない』
『さようならプジョー』
(ニューモデルマガジンX・2017年9月号)

プジョーのアイディアが市場に届くといいな

  意地悪い『老害さん』達によるレビューが出てくるくらいに革新的なフォルムです。この手のオッサンたちにはもう日本メーカー傘下サプライヤーのミッションを使っているってだけでアレルギー反応が出るんでしょうね。シトロエン、MINI、BMW(FFモデル)、ボルボ、ポルシェカイエンなども軒並み低評価を食らうケースが多い。VWゴルフやルノーメガーヌだって他の市場ではアイシンAW製の6AT使っているのにー。

SUVはAWDじゃなきゃダメ?

  PSAはシャシーがAWDに対応できないという少々致命的な欠点があります(北海道にもディーラーあるけど)。まだHVもないですけども、スバルもHV無しで堂々と営業しているので問題無し。自動ブレーキはしっかり用意されています。N川という有名ライターは、SUVはAWDじゃないと納得できない!!とか書いてました。なるほど。しかしプジョーのSUVは『偽物』って感じの言い分にはちょっと反論したいかも。ラダーフレームじゃない時点でSUBARUもMAZDAもNISSANも偽物じゃねーか。しかもAWDといってもフォレスター以外はオンデマンドだから基本はFFだろーが。

日本車的なファミリーカー設計じゃダメ?

  PSAのEMP2シャシーのリアサスは、日本のファミリーカーでは定番のトーションビーム。日本メーカーのコンパクトカーやミニバンも基本的にはこのリアサスで作られてきました。MAZDAという一風変わったメーカーはミニバンにマルチリンクを使っていましたが、日本市場では思ったほど受け入れられず、失意のまま同じ足回りで今度はSUVを作ったら大当たりしました。マルチリンクならAWD化も簡単ですし。

トヨタがトーションビーム廃止宣言

  ちょっとPSAには辛い言い方になっちゃいますが、リーマンショックから立ち直るために策定した次世代モデルの計画は、もはや日本メーカーでは少々時代遅れになりつつあります。EMP2は欧州市場では十分に最大手のVWグループをキャッチアップできる設計ですが、日本市場ではトヨタが自社開発モデルでのトーションビームの廃止を宣言しています。今後はTNGA車とFR車(ラダーフレーム車含む)だけをトヨタが開発し、それ以外の小型モデルはダイハツなどのグループ内のOEMで済ます方針だそうです。

タイムスリップした感覚の設計

  BMWやメルセデスといった欧州市場でいうところの「プレミアムブランド」の設計でないと、トヨタの水準には辿りつけなくなってきています。MAZDAとSUBARUが育ててきたリアサスのスタンダードが、大手のトヨタ、ホンダ、日産を完全に動かしてしまった。そんな転換期に日本にたどり着いてしまった3008と5008は、少々無念ですが、日本のミドルミニバンのような設計で仕立てられたSUVという評価から逃れられない部分もあるでしょう。しかし(トーションビームのままの)ヴォクシーもセレナも日本ではダンパーを変えた純正スポーティ・コンプリートモデルがあったりするので、あとはプジョーの売り方次第じゃないでしょうか!?

プジョー・ジャポンは我慢が必要!?

  期待されたほどにはまだまだ浸透していないのか、それほどは売れていないプジョー3008です。やはりSUVの超先進国である日本市場はさすがにハードルが高過ぎたかも。クルマ好きのバカどもに売るには絶妙かもしれないですけど、日本の堅実なファミリー層にとって重要なのはやはり「信頼性」かと。アルファードやハリアーをトヨタ以外のメーカーが作ったところで多分ダメなんだと思いますね。

フランス人が作る「ファミリーカー」なんてちゃんちゃら可笑しい


  さらに余計なことを言ってしまうと、フランスって日本と比べて離婚率が高くて、そもそも子供がいても入籍しないままで過ごし別れていくらしい。ほぼ偏見ですけども、そんなお国柄で5008のような3列シートのファミリーカーがまともに設計できるのか!?って思う・・・。

日本のクルマ文化を理解しないクルマバカも多いけど。

  日本でのアルファードをはじめとしたミニバンのカルト的な人気は、日本の多くのカップルが一生同じ相手と過ごそうと思っているからであり、結婚後も両親とともに時間を過ごすからこその3列シートだと思うのですが、この素晴らしい日本ユーザーの嗜好/国民性を、「ミニバンばかりが売れるダメな市場」と徹底否定するカーメディア人ってなんなの!?

フランスが日本に家族愛を教えるっていうのか!?

  家族愛が広がる東アジア、東南アジア圏ではアルファードが900万円くらいで売られていて、日本市場と同じような3列シートが大人気です。ミニバンという東洋思想の産物が、欧州に最初に持ち込まれたのがトヨタ・エスティマとMAZDAのMPVでしたが、欧州人と日本のカーメディアはあざ笑っていたっけ。BMWもプジョーも今頃になって3列作って日本で売ることになるなんてね。あ、最初にミニバンを作ったのはアメリカのクライスラーですけどね・・・。




プジョーのイメチェンはまだ始まったばかり

  もともとの日本のプジョーのファンにとっては、プジョーにはSUVのイメージは乏しく、まだまだ心の準備がまだできていないですし、日本メーカーみたいなクルマ作りを露骨にされることでちょっと醒めてしまう部分すらあったのかもしれません。

プジョー好きは頑固だからなー・・・

  プジョーが好きで、ずっとオーナーですっていう人を何人か個人的に知っていますが、これが揃ってちょびっと変人ばかりです。他のメーカーに全くと言っていいほど興味がない!! そしてプジョーといえば・・・やはり208の一択らしい。中古車市場ではクーペ407やRCZがまだまだ手に入りますけども、あれも邪道なんだってさ。プジョー好きな奴はずっと208に乗るっぽいですね。まあこれから地道に新しいファンを開拓していくしかなさそうだな。もちろん応援してますけども。
  





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↓個人的にはプジョーといえばやっぱりこれ!!

2017年3月28日火曜日

プジョー3008 「別荘も欲しくなる!!・・・これこそが価値あるSUVの証」

  「ランドローバーを買う前に別荘」・・・。バブルの時代には嫌味に聞こえましたかもしれないですけど、今では全国の辺境地区には、まだまだ使える格安物件がたくさん転がっていて、場合によってはランドローバーを1台買うよりも安い価格で不動産が手に入るようになりました。東京都に住んでいると定番は「伊豆」や「軽井沢」なんでしょうけど、ドライブで色々訪れてみると、隠れ家を構えてみたい場所はあちこちにあります。南房総市(千葉県)、上野村(群馬県)、東秩父村(埼玉県)、道志村(山梨県)、神栖市(茨城県)なんか良さそうです。

  さらに超高齢社会を迎えた日本では、父母、祖父母や親戚が地方の高齢者移住地域(CCRC)へ移ったり、あるいは介護施設や老人ホームに入ったりすることも増えるでしょう。そうなったら親孝行するためにも地方の整備不良気味の道路をガンガン走れるSUVがあるといいですね。道路に大きめの木の枝など落ちている上をセダンで走るのはちょっと勇気が入ります。なんか床下から「カコン」とか音がして、あーあ・・・ってなってしまうことも。Uターンが必要になった時に無駄に縁石が高い時もビビる。一気に行ってしまえ!!と思っても案外フロントのアウトは沈むし・・・。

  東京都のお隣の埼玉県でもなかなか道路予算が不足しているようで、なかなかヤバい道路に出くわすことも多いです。アスファルトの隙間から木の根っこや筍?が出てきたり。16インチの乗用車では乗り越えるのが怖いような落石ブロックが道路の真ん中にあったり・・・。自治体によっては整備不良道路での立ち往生を防ぐために、「SUVを使って!!」と警告しているところも(長野県川上村など)。普段からそういう道を走っている人(住人・登山者・酷道マニア)は、SUVは常に次期愛車候補になっているはず。

  SUVだけはラインナップが豊富なメーカーといえば三菱。パジェロ、アウトランダー、RVRに加えて、ジュネーブショーではエクリプスというコンパクトSUVを発表しました。2011年の東日本大震災の教訓から、いち早くPHEVを製品化するなど、三菱には他のメーカーにはあまりみられない動きがありますが、今後はSUVメーカーとして存在感を保つ!!という経営感覚は、ランエボファンには受け入れられないでしょうけど、さすがは「国家のために全てを投げ打つ企業・三菱」といったところでしょうか。

  そんな三菱とSUVの開発では提携しているのがPSAで、今もシトロエンの一部のモデル(C4エアクロス)はRVRがOEM供給されています。そんなPSAのプジョーから2代目3008が登場しました。初代は取り急ぎブームに乗り遅れないように作った感があって、ベース車(旧308)の雰囲気がそのまま残っていて、BMWのX3みたいな多少コミカルなデザインでしたが、新型は新生プジョーの「看板モデル」だと堂々主張するような、高級感あふれるスタイルになっています。メルセデス、アウディと比べても「大衆ブランド」っていう見劣り感は全くないです。フランス版のマツダCX5。

  いやいやこのクルマの本当の魅力はエクステリアではないです!!マツダ?との違いを明確にするのがインテリアで、特にインパネからセンターコンソールにかけてのデザインがとても洗練されています(マツダのコンソールは・・・)。これかっこいいよ!!実際の使い勝手がどうか?はわかりませんけども、実に使う人の目線に立ったオシャレなパネルとトグルスイッチ調のボタン。人によってはちょっとガキっぽいと感じるかもしれませんが、メルセデスもBMWもクラウンもスカイラインもディスプレイにタッチする「スマホ」インテリアが主流ですが、全部それだけじゃつまらない!! それじゃ芸が無いってことで新しいBMW7erでは、「非接触」のインターフェース・システムが登場しましたけど、そういうのは「BMWが率先してやることじゃねーだろ!!」という批判もあったとか・・・。




  そういえば、20年くらい前のトヨタ車は、どんな機能が振り分けられているのかイマイチわからないプッシュボタンが並んでたな〜(番号だけじゃわかんねーよ!)。デザイン性ゼロで機能性もゼロ。あれは意味不明だったですね。当時と比べれば日本メーカーのSUVはだいぶオシャレなインテリアを用意していますが、それでもまだまだハッチバックのベースモデルと共通するパーツが目立つんですよ。新型CX5もアクセラやアテンザとは違うインターフェースだと良かったんですけどね。SUV買う人はそんなところで判断しないから、無駄なコストをかける必要はない!!というメーカーの判断もわかるんですけども・・・そんなインテリアのSUVではとても別荘に通いたい!!とか思わないですねー。

  想像してください。別荘じゃなくてもいいです。都内に事務所と自宅を借りていて、その往復に使うクルマにはどんな車がいいのか!?SUVならばジープやランドローバーが定番ですかね。比較的にリーズナブルなモデルも充実していてどちらも、ちょくちょく新型モデルを見かけることが増えました。この2ブランドをトヨタ(ハリアー)と日産(エクストレイル)で置き換えられるか?・・・なんか違うんですよね。まだスバル(フォレスター、アウトバック)の方が雰囲気あるかも。マツダ(CX5)は?まあアリっていてばアリです。メルセデス、アウディ、BMWに関しては無駄に価格が高い(600万円〜)。そのくせSUVへの情熱をあまり感じない・・・。

  レクサスLX、レクサスRX、レクサスNX、ランクル、FJ、ハリアー、C-HR、エクストレイル、ジューク、ヴェゼル、パジェロ、アウトランダー、RVR、CX5、CX3、XV、フォレスター、アウトバック、エクシーガ、エスクード、SX4、ジムニー、イグニス、ハスラ、キャスト・・・現行の日本モデルだけでこれだけある!!輸入ブランドにもまだまだあるのに!!もうこれだけ発売されているのだから、ユーザーの好みにどれだけ応えているか!?である程度はバッサリと線引きしてあげた方がいいと思うんですが、SUVのレビューって大体はどれを読んでも「マルチに活躍できるいい車」みたいな当たり障りのないことが書いてあって無難に終わってます。

  SUVなんてどこでも同じじゃないの?・・・まあ走行性能に関してはほとんど差がないでしょうね。スバル、日産、アウディは凄い!?とは言っても大差ないです。 実際のところユーザー目線で考えると選ぶポイントは「世界感」じゃないですか? アメリカ人に売れればいい!!くらいのテキトーな仕事っぷりのデザインは徹底的にパスしたいです。トヨタ、日産、三菱、スバル、スズキ、メルセデス、BMW、アウディ、VW、ポルシェ・・・・はアウト!! これはデザインを頑張ってんじゃないの?ってのが・・・マツダ(CX5)、ボルボ(XC60)、ランドローバー(イヴォーグ、ディスカバリースポーツ)、ジープ(チェロキー)、ジャガー(F-PACE)そしてプジョーかな?(ルノー、スズキ、ホンダは小型のみなのでダメ)

  さらに選抜すると、マツダ、ランドローバー、ジャガー、ジープはインテリアに課題ありなので脱落。残ったのはプジョー3008とボルボXC60。これこそ別荘が欲しくなる2台!!・・・ということにしておきましょう。350万円の3008と600万円のXC60ですから、コスパ抜群のプジョーは自信持ってオススメで良さそうです。ただし現状では日本への正規輸入は1.6Lガソリンターボのみなので、ヘビーなSUVとの相性を考えるとディーゼル待ちがベストですかね。PSAのディーゼルはマツダと並んで躾がいい!!と評判です(つまり静かです)。ちなみにダメなのはBMW、ジャガー、ボルボ。早くディーゼルもラインナップされると本気でオススメできるのになー。


2016年10月24日月曜日

プジョー508GT 「日本のカーメディアを封殺する珍車登場」

  突然ですが、サスペンション形式はやっぱり大事だと思います。BMWやポルシェのファンが顔を真っ赤にして反論するのかもしれないけど、より上質なクルマの選択としては、トヨタや日産が正しかった!! 素人が何を言っても〜・・・なんですが、「上質なクルマ」という線引きを皆さんどこで感じますか? 例えばVWパサートとアウディA4はかつては同じ設計でしたけれでも、今ではサス形式やエンジンなど全くの別ものになってますし・・・。

  もっと直感的に分るのは日産スカイラインとスバルWRX・S4の違いでしょうか。大上段に「上質な大人のスポーツセダン」を掲げたスバルは完全に発売時期を見誤ったようですね。スカイラインという「本物中の本物」(北米ではクラス最高評価)に軽く大人と子どもの違いを見せつけられました。あれは素人でも十分にわかるレベルの断然な格差で、価格差もわずか100万円程度ですから、WRX・S4が全く売れないのもよくわかります。もちろんスカイラインよりも使いやすいサイズですし利点もあるわけですが・・・。違いは何か?サスとミッションですね。

  アテンザもアコードもサスペンション変更で先代モデルより明らかにハンドリングが悪くなりました。「それでもアウディやトヨタよりは・・・」とか反論されそうですけども、そこと比べてどーするの? 欧州向けアコードの廃止は痛かったなー。シビックだけで補うにはちょっと大き過ぎる穴だと思います。アテンザもアクセラがちょっと大きくなっただけのクルマになりました。うーん・・・これではジャガーやアルファロメオの新型FRスポーツセダンには及ばないんじゃ!? シビックやアクセラはゴルフGTI/Rのようなスポーティな仕上げは可能だけど「大人なクルマ」は到底に無理っす。本物を知る大人はおそらく好きにはならない!フーガやセルシオからの乗り換えなんて現実的ではないです(経済的事情以外で)。

  メルセデス、ジャガー、アルファロメオの新型モデルが、トヨタや日産の方式を採用したことによって今まで「ストラットもダブルウィッシュボーンも変わらない」とディーラーに言いくるめられていたピュアな人々(BMWファン)も眼を覚ますんじゃないかな。再起を賭けるメーカーが迷わず手をつけるところが「サス」なんですよね。良いクルマ作るならここにカネかけろ!って開発者はよく分っているんだと思います。コストはちょっと高く付きますけど、やはりフロントはダブルウィッシュボーンがいい具合なんです。ボルボはどーなんだ?とか言わないで〜(笑)。

  BMWが新たに設計している「3er&5erの共用シャシー」では一体どちらが採用されるのでしょうか?すでに本国では新型5er(G30系)が発表されていますがまだ仕様の詳細がわかりません(ライトとグリルがくっついてるよ!!)。ちなみに7erと共通だったF10の5erはダブルウィッシュボーンだったけど(F30はストラット)。一般的に限界性能を上げるにはダブルウィッシュボーン。競技用(ラリーベース車)で修理をやすくするのがストラットみたいなことが自動車辞典には書いてある。クラウンは前者、86は後者といった具合で使い分けられているようです。

  冒頭にも書きましたけど、ポルシェやBMWの信者は「サス形式なんて関係ない」と言い張る(傾向にある)。確かにウィキペディアにもそんな記述がみられますね。ダブルウィッシュボーンは気休めに過ぎないということか?なら採用しているメーカーはアホ?素人にとっては真相がカーメディアからもなかなか漏れてこないのでイライラする部分ではあります。だけども現実に考えて、2つの形式が主流になっているのだから、それぞれにメリットがあってメーカーが適切に選択していると考えるのが妥当じゃないですか?

  実際はポルシェもBMWも好き好んでストラットを使っている節があります。もちろんコスト面で有利とかいうセコい話ではまったくないです。「リア優勢」という言葉がありまして、ハイパワーユニットを積んで300km/hオーバーを視野にいれた後輪駆動のロードカーでは、意図的にフロントの接地を弱めに設定して、推進力の伝達を邪魔しないように躾るみたいです。後輪の推進を邪魔する前輪の操舵力を大きく影響しない範囲で制限して摩擦を下げる工夫らしい。BMWではE46の後期、E90、F30とその方向が続いているみたいで、それらをベースとするM3がハンドリングマシンと言われなくなったことにも関連するようです。

  これがリアエンジンのポルシェならなおさらのことで、このクルマが加速・制動時に独自のメカニズムで姿勢変化させるのも、過激なまでのリア優勢で限界走行での挙動がきわめて危険とされているからだ(それがポルシェの魅力だけど)。RR設計の宿命らしい。ポルシェを強く意識し後方に重量があるミッションを置くトランスアクスルを採用するM3ならまだしも、ノーマルでミニマムな320iがストラットを使う利点はほぼ無いといっていいのかも。このグレードを多くのクルマ好きが毛嫌いする理由の一つがこれみたいです。

  BMWだけがダメというわけではないです。スバルだって全面的にストラットが採用されています。そしてマツダやホンダもこれらと同じ土俵に堕ちた!?。VWと共通設計のアウディやFFのメルセデスだってストラット。ポルシェや300ps超のBMW直6、ラリーベースのスバルには一定の根拠があるけども、他は「ストラット大衆モデル」でもはや走りを云々言うのもバカらしいクルマに過ぎないです。ディーゼルやハイブリッドで燃費を稼ぐ方向性がよく合ってますよ。

  そして「プジョー508GT」。いよいよ日本に上陸しましたが、このクルマ「GT」だけはサス形式が違うという珍車。そんなこだわりを21世紀になっても持ち続けるプジョーというブランドに感動すらします。ベースモデルはストラット。「GT」はダブルウィッシュボーンです。わざわざユーザーの趣向に合わせて二種類用意されています。もちろんブランドの最上級モデルだからという意地もあるのでしょう(マツダ・・・)。

  これまでサス形式への言及を徹底的に避けてきた輩てきてプジョーの心意気を語っててくれよ!S水K夫、K沢M宏、S下Y久。まあダブルウィッシュボーンが良いなんてメルセデスの時も決して書かなかったから、よほどバツが悪いとは思いますが・・・。動画で素直に「メルセデス良くなりましたねー。サス変更大正解です。」と吐露したK口Mなぶ氏は逆に何も考えてないのかもしれないですが・・・あっぱれでしたね。

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BMW新型5er(G30系)の動画
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2016年7月4日月曜日

プジョー208 と アクア 「不完全コンパクトカー」の魅力

  一昔前は、免許取って最初の1台の定番といえばカローラだったですけども、今日では・・・1台目の定番コースはバリバリのフーガ!!!(もちろん中古車ですが、私の周りにも何人かいました)。最初から新車に乗っちゃう派(&潔癖性)になると、人気なのはアクアかプジョー208辺りみたいです。なんとなくスポーティで、なんとなくよく走りそう。それでいて乗り出しで200万円くらいで済む・・・どちらも日本とフランスそれぞれの「代表」みたいな雰囲気ももってますね。初心者にとってはいろいろな意味で「無難」な1台なのかもしれません。

  この2台は町中で見かけると結構よく似てます。どっちがどっちをパクったというわけでも無さそうですけどね。ネコ顔の208とおさかな顔のアクアだから違うといえば違うのだけれども、クルマから醸す雰囲気が同じ・・・ユーザーの視点もかなり近そうです。同クラスのコンパクトカーは他にもヴィッツ、ノート、フィット、スイフト、デミオ、ポロ、ルーテシアといろいろありますけども、他のモデルと比べて「208」と「アクア」はちょっとだけ「トレンディ」です。なんなんだ!その抽象的な表現は。ちょっとだけ・・・なんだろ「かわいい」ですかね。これならデートしても許される雰囲気がある!?

  ずいぶんと手前勝手な話ですけども、「アクア」と「208」がOKで、「その他」がNGだと感じてしまう理由を考えると・・・。ちょっと誤解を招くかもしれないですが、「アクア」に関しては走りが不自由だから! 「208」もまた右ハンドルが不器用で笑っちゃうくらいだから! コンパクトカーに乗るっていろいろ考え方があるとは思いますが、実は「不完全」こそがこのクラスの醍醐味なんじゃないですかね。 

  ちなみに「その他」のモデルは、廉価なコンパクトカーのはずなのに、その弱点を無様に晒すこともなく、なぜか不思議なほどにお買い得感を出してます。フィットやノートなんて近くで見ると「コレは結構広そうだなー」と感心するほど・・・。さらに走りを良くして、デザインも良くしてなんだかかなり無理しちゃってないですか?と心配になるくらいです。いくらあれこれ頑張ってみたところで、Bセグシャシーでそれなりの小型エンジンしか付いてないわけですから、クルマの本質としては限度があるわけですが、それをユーザーに感じさせないところに、「もしかして騙されてる!?」というちょっとした不信感が・・・。

  それに対してプジョー208は「狭そう・不器用そう」ってダメな雰囲気がプンプンしている。これが「逆」に好感が持てる!!!(アホですね・・・) 特に一番安い199万円のモデルなんて実際に相当な安普請ですけども、それもコミコミで208のキャラクターを受け入れたユーザーにだけ響くクルマなんだな〜・・・としんみりします。クルマが相当に好きでないとなかなか「納得して買う」というところまでは行かないかも。なんとも贅沢な話ですけども、モノが溢れ還っている時代ですから、どんなクルマ買ってもメーカーが見繕った機能がたくさん付いてきます。せっかく運転を愉しんでいるのに警報音とか鳴るのは勘弁してくれよ!!!っていう試乗車ばかりになりましたよ!!!なんだこの風潮は・・・。

  スバルのWRX STIみたいに余計な運転支援機能が付かないクルマっていいかもな。けどこのクルマでさえも、最大300psに年々ネットリさを増しているAWDが付いてきます。「シンプルなクルマが欲しい」という21世紀的(末期的)なクルマ観に取り憑かれて過ぎているんですかね〜・・・厭世?。typeRとかGTI倶楽部スポーツとかあってもいいけど、シンプルなMTのシビックやジェッタを売ってくれ〜・・・。なんで売らないかって?ブランドのスポーツモデル商売が崩壊するからでしょうね。とにかく「シンプル」に一定の価値がある時代!!!

  ひたすらに「ピュア」「プレーン」と宣伝しているマツダ・ロードスターが250万円〜ってことを考えると、数少ない「シンプル」でセンスが良いクルマの中で、ストイックに選択肢を絞るならば、プジョー208は存在感を増します!!! ナビがオプション!!大賛成!! シートベルトじゃないんだから、なんでも標準装備にすればいいってものでもないし、Bセグじゃ長距離も高速道路も使わないわけだし。だからETCも不要!・・・って人もいる。

  ボルボXC90とかBMW7erとか5m超のボデーの隅々まで、いろいろな機能が張り巡らされている1000万円以上するクルマもあれば、200万円で「何も付いていない」クルマもあっていいんじゃないの? そういうクルマを拡充するのって本来は国内の大手メーカーが担う役割だと思うのですが、T社もH社もBセグではなかなかセコいことやってて、MT装備車は最上級グレードといっていい価格設定(まあ安いですけど)。なんかヘンだよなー・・・若者にクルマの運転の楽しさを伝えるんじゃなかったの? 東南アジア向けにはちゃんとMTの廉価モデルがあるのにさー。そういうことをカーメディアで仕事するクソジジイどもも、なぜか関知しないですよね・・・。そのくせロードスターに「小物入れが無い!」とかヒステリックに喚き散らして、WCOTY車から「鬼の首獲った」かのような残念な人がいたり・・・。

  国内のM社はAT車とMT車を同じ価格に設定してます(なぜ?)。販売の主流のATがMTより割高だと心理的に売り上げに影響するし、MTが割高だとクルマ好きからそっぽ向かれるから・・・の極めて経営上の判断でしょうね。輸入車の「MT・3大ブランド」といえばポルシェ、ルノー、アバルトですけども、いずれも当たり前ですが2ペダルより3ペダルの方がかなり安い!!!国内メーカーでこの原理を一応守っているのが「S社」ですが、このメーカーは多感な若者が乗るにはやや社会的なハードルが高過ぎる気が・・・これでデートに行けるのか!?(さらに最近はM社と同じくAT-MT同額車も増えてる!!!)

  結論としてプジョー208は日本の若者の心を掴む売り方をしている!!!ってことです。MTブランドのルノー。ルーテシアの方が好きって人もいるでしょうけど、完成度高すぎ!!!やっぱり5ナンバーで「未完成」な魅力の208に不健全な欲情をしてしまいます・・・。

  それとは全く別の理屈ですが、トヨタ・アクアも独特の立ち位置にあります。アクアは環境性能以外の部分はやっぱり相当に安普請です。けどもスタイリッシュで燃費がよくて、トヨタだから!という安心感もあって・・・これはひと昔前の「入門車」カローラの発展的な後継モデルといってもいいでしょう。評論家連中は「これに乗っても運転好きにはならないよー」とかシビアな意見を述べますが、うるせー!!!日本の交通事情だとどんなクルマでも運転好きにはならねーって!!!(夜中・早朝に愉しむ輩は別だけど)

  Bセグの安普請なんてたかがしれてます。だって同クラスで一番良く出来ているクルマだってせいぜい「???」なレベルですから。これまでプジョー208がしばしば酷評&敬遠されてきた点としては、2ペダル車のミッションに使われていたAMTがやや扱いづらかったことです。同じ問題を抱えるフィアット(アルファロメオ)もこれには苦しめられました。最初から「3ペダルMTを買う!」と決めているユーザーにとっては、フィアットもプジョーもMTが一番安く買えるので嬉しいわけですが、ドイツメーカー車のようにそこそこ売れるためには、大多数の2ペダルのユーザーを納得させなきゃどうにもなんない。そこでちょっとコスト高でも、AMTに変えてトヨタ系サプライヤーの横置きATを採用したことで一気に解消されました。

  アイシンAW化によって「プジョーの個性が消える〜・・・」という声もあるようです。ちょっと面白かったのは、BMW、ミニ、PSA、ボルボが一斉にアイシンAW化する段になって、カーメディアがアイシンAWミッションを「激褒め」するようになったんですよね。中には、トヨタ向けと海外向けは仕様が違う(工場も違う)とかで「完全に別物」と断定したがる頑固モノも(そりゃ市場が違うんだから当たり前だろ)。

  長年トラブル無しでトヨタと付き合ってきた感覚では、やはり「エンジン」「ミッション」「サス性能」に関しては、日系サプライヤーのある程度定評があるものを堂々と使うべきだと思います。ポルシェやBMWは堂々と日本製を使うから優秀なクルマが作れるんじゃーーー!!!またそれ以外の装備は可能な限り簡略化してしまえばいい(エアコンすらも使い方次第では?)。「CVT」にしろ「ステップAT」にしろ乗用車向けのミッションってもはや選ばれたサプライヤーしか作れないほど高度になってきていますが、その大事な部分には最も安心して使えるものを選んでほしいです。あとは「安普請」でもいいじゃん。ちょっと前のポルシェだってさ・・・。

  そもそもBセグに限らずにあらゆる市販車は「欠陥」ばかりです。別にリコールが多いです!って話ではないです。例えば、かなり値引きで550万円でOKですよ!って言われたので某ドイツメーカーのDセグクーペに乗りに行きましたけど、右ハンドル車の足元には、大きめな縦置き8速ATのケースが収まらずに大きく張り出して左足のスペースを圧迫してます。なんじゃこりゃ?って思いましたね。乗り出しで400万円もする別のドイツメーカーのCセグの上級モデルでもほぼ同じようなことが起こってましたけどね。「これでいっか!?」って感じに興ざめします。

  「欠陥」だらけとは知らずに高級車に乗っている人は、プジョー208みたいなクルマを見て、その安普請ぶりに「あり得ねー」とか勝手なこと言いますけど、高級ブランドのクルマだって、まあほどほどにクソだったりするわけです。それでも作り手も乗り手も「いいクルマ」だと胸を張る・・・このとっても不健康な関係が一度リセットされない限りはいよいよクルマは「ジ・エンド」かもしれないな〜。街中でプジョー208とアクアを見ると、まだまだ「ちょっとした」希望があるかな・・・と。


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2016年5月31日火曜日

ミニ、プジョー、ボルボが日本で好調なメカ的な事情。

  シトロエンDS3がフェイスリフト!とか言われても、まだまだレアな存在で新鮮さ十分だった現行デザイン、しかも評判がとてもいいわけですから、なんか「もったいない」気がしないでもないです。それでも良い面もあって、現行モデルのユーザーがそのままスライドの代替えをすれば、なかなか見栄えがするDS3が中古車市場で流通するようになって愉しいカーライフをゲットできる人も増えそうです。5年落ちのDS3が100万円くらいで買えるようになれば・・・そう願っている人は結構いるはず。

  日本のコンパクトカーでも100万円以下となるとよっぽど年式が古いクルマだったりします。とりあえず7年以下ならば中古車なかなか高値でとどまっています。日本車の場合は新車乗りだし価格より50万円くらい安ければいくらでも買い手がつくみたいで、プロのバイヤーがおいしいところはことごとく法人需要に回してしまうようです。個人よりも法人相手の方が面倒くさくないでしょうし・・・。

  しかしさすがに輸入車を商用車にすることは少なく、あったとしてもルノー・カングーのようなやや特殊な車両くらいです。これらの事情を鑑みても、いろいろ条件を詰めて比べてみると、案外に中古車ならば輸入ブランドの小型車の方が買いやすかったりします。ただし部品交換が絡んでくると少々やっかいではありますが・・・。ただし2012年以降のモデルであれば、比較的にトラブルの少ないミッションが付いていたり、電装品の品質も良くなっているともっぱらの評判です。

  この頃(2012年)から衝突安全性の定義が大きく変わったりアメリカでは消費者支援のレポート雑誌が人気になるなど、自動車産業を取り巻く環境が一変しました。2011年の大震災で大きなダメージを受けてホンダ以外のすべての日本メーカーが赤字に転落しました。さらにとどめを刺すかのように、トヨタやホンダに燃費やリコールの騒動が巻き起こりましたが、品質をレポートするアメリカの雑誌が、ことごとく日本メーカー車を高く格付けしたために2014年には各社ともに震災以前の水準までV字回復しました。衝突安全でメルセデス、アウディに圧勝したスズキが北米からフェードアウトしたのは残念ですが・・・。

  負け知らずの日本をお手本に、世界のブランドでクルマ作りの姿勢が変わってきたのも多くのメーカーが赤字に転落したリーマンショックの頃でした。品質不良に悩まされてきたアルファロメオが、三菱のライセンスエンジンを採用するなど、日系サプライヤーが欧州ブランドでも活躍するようになりました。特に近年の欧州車の水準アップに大きく貢献しているサプライヤーが「アイシンAW」でしょうか。おなじみのトヨタ系列ミッション・サプライヤーですが、アイシンAWATを採用した欧州車はどれも非常に扱いやすくなりました。

  その代表格が「BMWミニ」「シトロエン」「DS」「プジョー」「ボルボ」といった面々です。BMWFFモデルなどにも採用されています。BMWの本流であるFRシャシー車ではZF製ミッションが使われていますが、これは動きだしとキックダウンの時にそれぞれエラー的な挙動が出ることが多く、このミッションの特性をよく理解していないで乱暴に操作するとすぐに走りがシャクれます。それがBMWユーザーには魅力なのかもしれないですが、例えば信号GPでミニとBMWが対峙するならば、「出足の挙動」の優劣に加えて「FFのアドバンテージ」「シフト回数の少なさ」でミニの方が確実に有利なはずです。

  速さはともかく、アイシンAW製ミッションの普及によって、ミニとPSAとボルボは非常に日本市場と親和性が高いブランドへと成長しつつあります。この傾向は販売台数にも大きく現れていて、去年までミニとボルボは1000台そこそこの水準だったのが、ミニはアウディ(2000~3000台前後)を完全に射程に収め、ボルボもこれに続いています。アウディの小型車はVWと同じボルグワーナーのライセンスDCTを使っていて、ギクシャク感ではアイシンAW勢よりもかなり不利な状況なので恐らく今年中にミニとボルボに逆転されると思います。

  メディア露出はジャガーなどに比べてだいぶ少ないのに、ジャガーの3倍も売れているのがプジョーでいよいよ「1000台ブランド」の仲間入りを果たしました。デザインなどの要素でプジョーを上回ると見られていたルノーやフィアットは割安にも関わらず成長が停滞気味です。どちらもガリガリの低価格戦略なので、日本車が使うCVTはコストに合わず(日本の軽自動車はエンジンよりCVTの方がコスト高!!!)、フィアットはイタリアのサプライヤー・マニエッティ=マレリが作ったAMTを使いますが、これがいすゞのライセンス切れの設計をそのままパクった?として知られる骨董品です。

  ルノーが新たに採用している6速EDC(DCTのルノーの呼称)は、フェラーリやGT-Rでも採用されているゲトラグ製です。ルノー小平(地元です!!!)の店員ブログによれば、ATのように滑らかなシフトチェンジが魅力とされてますが、これを採用していたフォードが日本撤退を決めるなど、あまり良い結果が出てないです。今のところはボルグ&ゲトラグのDCT勢は日本で不調です。・・・VW、アウディ、アルファロメオ・・・。


  日本で売るんだったらアイシンAWかジャトコ使え!!!なんて高言するつもりはないですけどもね・・・。いち早く順応したミニ、プジョー、ボルボ、シトロエンが手頃な価格で拡販すれば、結果的に中古車市場の主役になれるのかな!?という気がしないでもないです。


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2015年3月27日金曜日

プジョー308が破滅気味な日独デザインに水平チョップ!

  2014年の欧州カーオブザイヤー獲得をひっさげて日本に上陸を果たした新型プジョー308ですが、そのやや保守的なデザインを見ていろいろな憶測がよぎりました。一体このブランドは何を考えているのか? 真っ当に評価するならば、「我々は安易な流行には乗らね〜ぞ!」というプジョーの熱い意志が叩きつけられているといったところでしょうか。カーメディアをにぎわす独・日の最近の新型モデルを見ていると、まるで担当デザイナーがメーカーから脅迫(何かしらの圧力)を受けているかのような印象を受けることがあります。「一目見て新型車だとわかるようにデザインしろ!」という指令は新車を売らねばならないメーカーとしては当然のことではあるのでしょうが、ユーザーの乗り換えをゆるやかに促す!といった生半可なものではなく、先代モデルを完全否定するかのような大胆なデザイン変更が目立ちます。

  そんな中でこの新型308はというと、プジョーが過激に演出したパリサロンのコンセプトカーが目指す「先端モード」とは、だいぶ逆行した印象を受けます。ユーザーによっては「ちょっと物足りない」あるいは「やや退屈」と感じる人もいるでしょうし、これぐらいが「むしろ乗りやすい」「飽きがこないのではないか?」という意見もあるでしょう。一つ考えられることは、プジョー=シトロエングループ(PSA)では、急速に広がる「プレミアムブランド」市場に対応するために、シトロエンから派生した「DS」という上位ブランド(プレミアムブランド)を展開する予定となっていて、今後はグループ内では基幹ブランドとなるプジョー車のデザインを戦略的に「控えめ」にしているという可能性もあります。

  ちょっと悪のりして、輸入車好きなライターが言い出しそうな「屁理屈」を想像して書いてみたいと思います。
プジョー308のデザインに見られる「質実剛健」な味わいはいい。最初はやや平凡という印象を受けたけど、一般ブランドの量産車とはこのようにあるべきである。同じ一般ブランドでも日本車に施される安っぽいギラつきにはいつも閉口させられる。たとえばこの308とライバル関係になる日本の最大手メーカーのモデルは、何とも品のないデザインだ。あの救いようがないフロントデザインのせいで、このクラスのインプレッサやアクセラがなかなか健闘しているのに対して相当に苦戦している。
といったところでしょうか。

  プジョー308の日本上陸が今後どれほどの影響力を持つかわかりませんが、日本メーカーの支離滅裂気味なデザインのあり方に一石を投じてくれたらいいな・・・なんて密かに応援したい気分ではあります。ト◯タのオー◯スに限らず、アクセラやインプレッサにしても現行モデルは従来(先代)のデザインからは大きく変化していて、メッキパーツを多用した分り易い演出で、よりコンセプトカーに近い洗練された印象を受けます。しかし誰かをもてなすための高級セダンでもなく、スポーツカーのような非日常な趣味のクルマというわけでもなく、ごくごく平凡で実用的なクルマという両者の素性(属性)を考えると、変に盛り込まれたデザインはやや使いにくい部分もあるのかなという気がします。

  この手の「過剰」気味なクルマは日本車に限った話ではありません。まだまだ発売前の新型車ですが、メルセデスCLAシューティングブレークという凝ったデザインのワゴンがあります。クルマの立ち位置としてはプジョー308SWの上級モデル「シエロ」と同じようなクルマ(プレミアムワゴン)になりますが、車格を考えたときにどっちのデザインがよりベターなのか?という選択の幅が、日本のユーザーに与えられているのはうれしいことです。中にはメルセデスとプジョーではぜんぜん意味が違う!という人も多いでしょうけど・・・。この2台に同じくCセグワゴンに属する「ゴルフ・ヴァリアント」「メガーヌ・エステート」「カローラ・フィールダー」「レヴォーグ」の4台を加えて比較すると、改めてプジョー308SWのなかなか味わい深い立ち位置が見えてくる気がします。

  流線型をふんだんに使って「繊細」なボディラインで彩られたメルセデスCLAシューティングブレークと真っ向から違う価値観を見せつけるのが、「骨太」なバンパーラインやサイドビームが特徴的なデザインの308SWです。フランス車かイタリア車を思わせる洒脱さを一生懸命に表現しようとしているドイツブランドのメルセデスと、古き良き時代のドイツ車(メルセデス・BMW・アウディ)のバンパーの肉厚感が目立つデザインに活路を見出したプジョーが、なんとも見事なコントラストを描いているように思えるのです。冒頭にも書きましたが、欧州カーオブザイヤーにこのクルマが選ばれたという事実に、欧州の自動車文化の伝統と誇りを見るような気がします。韓国車や日本車によってデザインの潮流がかき乱され、中国市場を意識すればするほどに、欧州車の流儀を無視するかのような革新的デザインが増えている欧州自動車産業。その行く末を案じる人々が、このクルマを大賞に選ぶことで、全ての欧州メーカーに対して警鐘を鳴らしているとしたら、とてもいい話だなと思います。

  さて日本車やドイツ車にも昔の良さを呼び起こしてくれるモデルが出てくるでしょうか?ランクル70のスマッシュヒットには、ユーザーの趣向を端的に示す要素があったように思います。しかしそんな復刻を仕掛けたメーカーが今度は看板モデルといっていいクラウンに「空色」と「若草色」の限定車を設定するんだとか。なんだかなあ・・・。

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↓かつてのプジョー車もたくさん紹介されていて、このシリーズでは抜群にいい内容です!

2014年10月24日金曜日

新型プジョー308・・・何か吹っ切れた感が。

  クルマ雑誌を見てるとしばしば「最大の激戦区のCセグ」と書かれていることが多いです。しかし世界最大の市場であるアメリカでは明らかにDセグの人気が先行していますし、日本を始め欧州では販売の中核を占めるコンパクトカーの主流はBセグに移りつつあります。Cセグはアメリカでも欧州でも中国でもそこそこ需要が確保されているので、グローバルで見れば最量販ジャンルになるのでしょうが、こういう「薄く広い」売れ方をしてしまう現状では、どうしても最大公約数的なクルマ(=駄作)が多くなってしまう気がしないでもないです。

  かつてはCセグ車がメインだったWRC参戦モデルも今では完全にBセグになっています。WRCを勝つのに必要な設計が織り込まれたベース車になるインプレッサやランサーは数年前までは世界各地でコアな人気を誇りました。ドイツでもアメリカでも日本の陸軍機を作っていたスバルと、海軍機を作っていた三菱は、BMWと並ぶ「戦場を駆けたエンジン」の自動車メーカーとして畏敬の念で敬われていたようです。しかし今ではインプレッサもランサーもBMW318ti(現1シリーズ)も、ブランドを牽引するような魅力はすっかり失われてしまいました。

  WRC(Bセグ)と独DTM/日スーパーGT(Dセグ)の狭間にあって、オーバースペックな設計などは特に要求されなくなったCセグの水準は、数年前からどうやら停滞している気がします。例えばトヨタがスーパーGT用のベース車として設計したレクサスRCは、クラスの頂点に立つISをさらに強固にした車体剛性を持つようですが、CセグのレクサスCTやオーリスにはそんなこだわりは一切見られません。そしてライバルの日産もそれに対応するように、自然とスカイラインをハイクオリティに仕立ててしまう一方で、Cセグのシルフィにはそのクオリティがほとんど反映されていない気がします・・・。

  またスバルを見ていても、WRCから撤退して以降は中核のCセグモデルがどんどん説得力を失っています。ブランドイメージを牽引するはずの「WRX」が新型ではグレードによって巧妙にエンジンを載せ分けていて、大雑把に言うとこだわり過ぎの「STI」に対して、ちょっと主旨がブレている「S4」の2グレード併存になりました。たとえ筋金入りのサーキット派に嘲笑されようとも、もし良いクルマだと感じれば「S4」を買ってみようと思ってディーラーまで出向きましたが、結局のところスバルは何がしたいのかさっぱりわかりませんでした。確かにすっかり覇気の無い他ブランドのCセグ車の中では、完全に頭一つ抜けた存在なのでしょうが、「操縦性(小型)&機動性」というコンセプトから期待するような「身体との一体感」は、残念ながら他ブランドのクルマに負けているように感じました。

  今もWRCに参戦しているVWや欧州フォードが突き進むペースと比べてスバルの「エンターテイメント性能」の進化にはいささか疑問があります。明確な目標を失うと日本のクルマ作りは「弱い」と言われますが、今のスバルにはそんな危険な空気包まれている気がするのです。自らのブランドコンセプトの成長のためにもモータースポーツに復帰して得られることは多いと思います。WRCをきっかけに世界的にスポーツブランドとして知られたわけですから、やはりBセグ車を開発してラリーシーンに戻ってくるくらいの気概を見せて欲しい気がします。

  現在ではスポーティなグレードが次々と作られるのは、WRCを通じてクルマ好きに好印象を与えているBセグが圧倒的に多くなっています。特に1.2と1.6の二本立てのエンジン構成になっているPSA(プジョー・シトロエン)は、各メーカーのCセグのスポーツモデルが到達しつつある300psを達成するのが困難ということもあり、旧型308をベースにしたRC-Z以外はBセグの208をベースにスポーツグレードを展開しています。208はライバル車はVWポロ、フォード・フィエスタと合わせて欧州市場の「コンパクト御三家」を形成していて、ここに食い込もうとする韓国勢や日本勢にもかなりの意気込みを感じます。フィエスタの同プラットフォームのデミオを始め、トヨタ・ヤリスも欧州もモーターショーで「本気のトヨタ」を見せつけています。

  一方でCセグはというと、一般グレードはともかくスポーツグレードに関してはBセグよりもはるかに地味になってきた感じがします。少数の勝ち組であるルノー日産(メガーヌRS)とVW(ゴルフR)の争いにホンダ(シビックtypeR)が再び参戦を予定する形でまだまだ盛り上がってはいますが、スバルはWRXのHB化を放棄し、マツダもMSアクセラの開発に後ろ向きだったりと、グローバル8(米3強・日3強・ヒュンダイ・VW)以外の大衆ブランドでは安易な参入が難しくなってきているようです。そこにKYなメルセデスが豊富な顧客名簿を武器に「A45AMG」というアルマゲドン的なモデルを投下し、VWがアウディブランドで迎え撃つ構えを見せています。もはやFFのままではどうにも出来ない400psの水準までパフォーマンスレベルが跳ね上がってしまいました。

  こうなってしまっては、もはやクレイジーなドイツメーカーとコンプレックス丸出しの日本メーカー(日産とホンダ)以外は全面撤退しかないですね。日産はジュークに続いて、パルサーにも「VR38DETT」を積んで、小賢しいメルセデスやアウディを踏みつぶす!かもしれません。ただしエンジンだけで380万円するそうですが・・・。噂によると欧州フォードもナンバー1ブランドの意地というか、エコブーストエンジンの宣伝も兼ねてフォーカスの400psモデルを作るみたいです。こんなわけの分らない「モンスター」が乱立してしまっては、PSAやスバルやマツダが「やってられるか・・・」とへそを曲げてしまう気持ちもわからないではないです。

  しかし日産とは全く思考回路が違う「優良企業・トヨタ」はすでにCセグにおいては新しい方針で動き出しているので、今後は業界全体に影響を与えていくかもしれません。トヨタは一時期は欧州へ本格展開するために、ハッチバックの開発に執着していましたが、その成果が実らないままに高性能モデルのブレイドを廃止して、オーリスに関しても過度なハイパワー化には否定的な立場をとっています。トヨタの優秀なマーケティング部門はすでに「オワコン」となった高性能Cセグに完全に見切りをつけた模様です。Cセグを過度に高性能化して500万円を超える価格で販売したところで、ユーザーは満足できないでしょうし、存在価値を敢えて探すならば、最も優秀なモデルを作ったメーカーにとって広告塔になり得るという、作る側のエゴでしかないです。

  そんなトヨタが作る潮流に乗っかって日本にやってくるのが、BMW2シリーズグランドツアラーとプジョー新型308で、どちらもこれまでのブランドイメージを打ち破る「エコ」で「コンフォータブル」な日本車(特にトヨタ車)のような装いが特徴です。多少語弊があるかもしれませんが、初代プリウスのサイズをトヨタが決めて、その運用に必要な過不足ないパワーを可能な限り経済的に配分した「パッケージの美学」を、欧州きっての伝統のブランドといえるBMWやプジョーがトヨタをリスペクトして作ったクルマのように感じます。

  新型308はプジョーが現在製品化できる最もエコなパッケージを採用しつつも、プジョー車のプライドとして全グレードに「ドライバー・スポーツ・パッケージ」というものが付いてきます。これはVWでおなじみの「Sモード」と同じようなものみたいです。最上級グレードにはPSAの得意技であるパノラマミックウインドーが付きます。1.2Lターボですから絶対的な動力性能は大したことはないでしょうが、欧州ブランドの意地と、PSA車のアイデンティティが備わって300万円台前半ですから、なかなか貴重なクルマと言えるかもしれません。内外装のデザインもとても洗練されたものとなっていて、アクセラ登場で"ワーキャー"言っていたのが、だいぶ昔に感じられるほど進化のスピードは早くなっています。マツダと同じで倒産の危機に晒されたPSAだからこその思い切りの良さも随所に感じられます。日本COTYではデミオの前に敗北しましたが、この新型308は割と日本人の感性に寄り添うクルマに仕上がっている気がします。


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2014年10月3日金曜日

パリモーターショーで地元プジョーが熱い!

  欧州で開催されるモーターショーはやはり出品されるクルマの質が違いますね。東京MSなどは日本の閉鎖的な市場が嫌がられているせいか、輸入車ブランドはまったくやる気なしですし、中国やアメリカのショーに出されるクルマはやたらとデカいセダンだったり、不思議なデザインのSUVだったりで量販モデル中心の即売会みたいですが、パリモーターショーは知性がキラリと光る気の利いたクルマが目立ちます。魅惑のカーライフを想像させてくれるモデルがこれでもか!とばかりに出てきます。ランボルギーニもフェラーリもワールドプレミアモデルを用意してますし、あらゆる価格帯のクルマが眩しく見えます。

  「BMW2クーペ・カブリオレ」なんて久々のBMWの快作じゃないでしょうか?最近はやたらと所帯染みたモデルが多くてブランドの重みがどんどんすり減ってしまい、おまけにBMW-USAが仕掛ける亜種モデルが日本にもどんどん輸入され、買った人はドイツの本社は関係ないシロモノだったとあとから気がついて激怒しそうなモデルが普通に販売されてます。新しく登場したX4とかいくらなんでも明らかにデザインがオカシイですよね、もちろん欧州では一切作っていないUSA企画モデルです。それに引き換えBMWらしい知性を持っている唯一といっていいクルマがM235iなんですが、やはり全てが大型化した時代にハードトップ3BOXスタイルで4500mm前後の全長で、車幅も1750mm程度に抑えられていると、やや迫力不足で650万円という価格を考えると二の足を踏んでしまいます。この「カブリオレ」はそんなネックをスペシャルティカー仕様というBMWの得意技でいい感じに解決しているように思います。

  「アウディTTスポーツバック」もここのところヒット作に恵まれず低調なアウディを救う救世主になりそうな輝きがあります。アウディの期待を一身に背負って登場したA3セダンですが前述の4500mmのハードトップ3BOXの例に漏れず、しかも1.8ターボで500万円というゲロゲロな日本価格を見せられると、やはりこのクルマで500万円(スカイラインHV越え)というハードルを超えるのは、それなりにクルマを知っているとなかなか無理だと思います。スバルWRX S4が400万円で買えるわけですから・・・。もっと所有欲を刺激してほしいわけですが、アウディもA3セダンの企画不足を痛感しているようで、仕切り直しといったニュアンスで、TTの派生モデルを5ドアHBで作ってきました。確かにTTの魅力は2ドアにある!というTT愛好家の意見もよくわかりますが、これはこれでかなり凄いことになってます。2Lターボ400psという欧州版ランエボ級のハイスペックにも関わらず、モード燃費が18km/Lを超えていて、もうどうなっちゃってんの?とただただ驚くばかりです。

  そしていよいよポルシェ以外のVWグループ(VWとランボルギーニ)からもPHVモデルが続々と登場してきました。これで日本の国沢光宏氏を始めとした「ダウンサイジング・ターボ信者」ライター様と彼らの"妄言"を"盲信"した愚かな欧州車大好きな皆様が、トヨタやホンダの深謀遠慮にやっと気がつくことになるでしょう。「VWグループのハイブリッド元年」(=トヨタ・ホンダの特許ライセンス切れ)がやってきたことを素直にお祝いしたいと思います。現行のNOx吐きまくりの1.2L&1.4L直噴ターボでは間もなく販売できなくなってしまいます。そしてユーロ6で欧州メーカーの小型ディーゼルが全滅するようなので、このまま何もしなければ小型車に関してはアクア・フィットHV・デミオディーゼルが絶対的に優位になっちゃうわけですが、欧州メーカーも必死で次世代のコアとなる新型動力源を検討中のようです。

  そもそもダウンサイジングターボは、日本メーカーのように良質な鉄鋼が使えないため、クソ重くなってしまう欧州車を誤魔化して走らせるための窮余の一策に過ぎません。前々から思っていたのですが、ハイブリッドvsターボという対比には何の意味もなくて、軽量化技術vsターボと捉える方が正しいです。そもそもカーメディアが「ターボの本質」をわざと伝えないようにしていることが最悪なのですが、それを鵜呑みにして「ターボこそ最先端」と信じて疑わない困った文系のオッサンがクルマ好きには多いんですよね。他人のブログにずかずかとやってきて「今やターボが常識です!」みたいなことを言ってくる方が結構いましたよ。なんでクルマユーザーなのに自分からクルマを学ぼうとしないのですかね。

  さてそんな話はどうでもいいのですが、久々にプジョーが良さげなモデルをいくつも"炸裂"させてきました。RCZの発売以降、深刻な経営危機に陥ったこともあっていまではすっかり東アジア資本の助けを得る格好になっているのですが、倒産をなんとか免れて心機一転というか再起を期したようで、かなり弾けたモデルが出て来ました。まるで2003年頃に経営危機のど真ん中にあった某日本メーカーを見ているようです。欧州COTYを獲得した新型308はまもなく日本でも発売になるようですが、ゴルフとアクセラが他を寄せ付けないせめぎ合いをしている日本市場ではちょっと厳しいかもしれません。しかし今回発表された新型508は「こういうセダンが欲しかった!」という端正でフォーマルかつ美意識のとても高いデザインになりました。日本にNAモデルで勝負してくるならなかなか面白いと思います。

  508がフォーマルなのに対して、スペシャルティカー路線をどこまでも突き抜けたのが、コンセプトクーペの「エグザルト」で、308のスペシャルティカーが「RCZ」ですが、これと同じくらいに"濃い"デザインが魅力です。プジョーは経営危機が訪れる前に一度「クーペ407」というモデルで、「スポーティな大衆ブランド」の枠組みを突き破って「ラグジュアリークーペ」として高い理想を掲げたのですが、志半ばで頓挫してしまいました。これは日本のユーザーにとってはなかなか悲しい事件で、今やレクサスRCとかいうイモっぽい国産2ドアが平気で600万円オーバーとか値をつけてますが、これがぜんぜん優雅じゃないし、なんだかやたらオタクっぽいスタイリングしてます。本体価格569万円だったクーペ407は今でも街でお目にかかると、時間が一瞬止まるようなもの凄いオーラ発しています。メルセデスSLなんか見てもなんとも思わないのですが・・・。この価格でここまでの存在感を発揮するモデルは奇跡ですね。マセラティグラントゥーリズモや先代6シリーズに匹敵するような凄みすらあります。映画「TAXI」シリーズが好きな人ならば、あのプジョー独特の色合を見せるあのシルバーの塗装とシステマチックにスポーティなグリルデザインを見るだけで大興奮するはずです。

  クーペ407が凄過ぎたので、現行のやや腫れぼったく膨らんだ508セダンは、どうも好きになれませんでした。やはりプジョーは膨らんじゃだめですね、ソリッドなイメージじゃないと許せないです。新型308はアクセラ風味にぷっくらしちゃってますが、新型508とエグザルトはパネル面に緊張感がみなぎるようなタイトさをひしひしと感じます。508は新たにクロスオーバーも同時に発表されたのですが、膨らむ路線をそちらに切り離すという解決は素晴らしい英断だと思います。そしてクーペ407の系譜を継ぐモデルとしてエグザルトのデザインがとてもいいです。マツダの現行デザインの元祖と言うべきコンセプトカー「SHINARI」は今見ても研ぎ澄まされたデザインが魅力ですが、エクザルトのインパクトはSHINARI以上で、このド派手なスペシャルティモデルをどうやら本気で市販するつもりのようです。

  マツダにしろプジョーにしろ経営危機に陥ったメーカーは恐ろしいことを考えるものですね。いかにも年配のオッサンが喜びそうなデザインに陥っているBMW・メルセデス・アウディのモデルはどれも退屈極まりないです。プジョーやマツダの方がよっぽど高度なデザインを駆使して、若いユーザーのイメージを上手く掻き立ててくれるソリッドでハイセンスな輝きに溢れてます。輸入車ユーザーがアテンザXDやWRX S4へとかなり流れているようですが、「国産車はちょっと・・・」という見栄っ張りな人々の前に、本気のプジョーがクリーンディーゼル載せて価格を抑えて上陸したら日本でも勝算は十分な気がします。


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2014年8月10日日曜日

最近の日本車は凄くいいけど、本物の輸入車にはまだまだアドバンテージがあるようだ。

  メルセデスCクラスが発売されましたが、なぜか早くも「失敗作」という声が挙がったりしてます。確かにCクラスとしてコンセプトが大きく変わっているので、期待を裏切られたと感じる人も少なからずいるのでしょう。しかしW205を素直に評価すれば「レクサス」を思わせるマーケティングの上手さを感じるので失敗作と切り捨てるのはちょっと早計な気がします。Cクラスを待っていた人の中には、かつてのトヨタ・アリストのようなスポーツセダンの再来をイメージしていた人もいたかもしれません。しかしトルクを水増ししてスペックだけ揃えた直4ターボで構成された「日本向けW205」は、どう考えてもアリストはおろかマークⅡですらなく、イメージがダブるのはかつての「カリーナ」あたりでしょうか。

  メルセデスだけでなく世界のあらゆるメーカーにとって、今後の戦略で重要なのは「アリスト」ではなく「カリーナ」なのはほぼ間違いないわけですが、Cクラスが突如としてレクサスISやスカイラインとはやや違う方向に走り出したのはちょっと意外でした。レクサスISとスカイラインの「闘い」は日本メーカー特有の激しいつば迫り合いでどちらも消耗していて、どうもあまり生産性が高いとは感じません。ましてやこのクラスが本業ではないメルセデスがムキになって首を突っ込む必要は無いという判断もあるでしょう。トヨタと日産の過熱ぶりはどうやら、最近の日本メーカーのエコカー競争の果ての手詰まり感から来ているようで、1989年が再来したかのような高性能車の開発合戦へと舵を切っています。Cクラスや3シリーズがとても「控えめな」クルマに見えてしまうくらいですから
やはりユーザー不在の過当競争と言えるかもしれません。

  日本車がこのように「アグレッシブ」になっていて、一方でドイツ車が皮肉にも日本車や韓国車に追従しておとなしくなったことで、日独のメーカーの相対的位置関係が入れ替わり、その変化の振り幅がとても大きく感じます。ただしここで厳しい事を言うならば、日独のどちらもそれほど良い方向に進んでいるとは言い難いです。IS350やスカイライン350GTは「力技」でクルマの実力を押し上げてはいますが、それぞれに「経済性(燃費)」と「車重」という致命的な欠陥を抱えています。一方でCクラスや3シリーズは「輸入車」であるという事実以外にはなかなか存在価値を見出せないクルマに成り果てました。とりあえず輸入車に乗っていないと気が済まない人の弱みに上手く付け込んだ「緩い」設計がとても意図的に感じてしまいます。まあクルマの個性を尊重するならばとても良い棲み分けと言えるかもしれないですが・・・。

  ちょっと話が変わりますが、8月10日発売のベストカーで国沢光宏氏が「日本車はなぜまだNAにこだわる?」という妄言記事を書いてました。まず大前提としてVWの1.4Lターボがエンジンとして「感動」に値するとはとうてい思えないですし、メルセデスやBMWの2Lターボをわざわざ指名買いするクルマ好きなんてとりあえずいないはずです。ポルシェやフェラーリがターボになったからといって喜ぶ人なんてまずいないのです。クルマに興味が無い連中がメルセデス、BMW、VWを何となく買っているだけなのに、「ターボがトレンド!」と決めつけたがるベストカーという雑誌そのものがイカレてますし、こんな低俗な自動車雑誌を読んでる人間にはとてもクルマの良さなんてわかるわけないですね・・・。

  この国沢氏のテキスト一つとっても内容はとてもメチャクチャで、ガソリンターボが欧州の主力(いやいやディーゼルのシェアが半数以上ですけど・・・)と言い出したり、アメリカでもターボがメインになった(いやいやゴルフなんてターボ止めてますけど・・・)と言っちゃってます。話題の新型CクラスだってディーゼルやガソリンHV、ディーゼルHVの早期日本導入が強く叫ばれているほどで、現状のガソリンターボに対する満足度は限りなく低いです。それなのにこの人は日本メーカーに対して「なんでNAエンジンばかり作るの?」とわざとらしく疑問を呈する辺りが、「悪徳ライター」か「ガチアホ・ライター」のどっちかなんだなと思ってしまう次第です。

  「カリーナ」だと思えばなんとか受け入れられますが、「アリスト」を望む人にとっては、とりあえず1000万円以下に限定すればFRベースの輸入車の最近のラインナップは本当に酷いと思います。どれも日本メーカーが作ったら「大失敗作」としてフルボッコにされること間違い無しのレベルです。それくらいに「やる気」の無いクルマばかりです。600万円台でBMWの直6ターボに乗れるという「M235i」などはどうしても気になってしまうモデルですが、どうやら細部に煮詰め方が相当に酷いようでFFのスポーツモデル「プジョーRCZ-R」との運動性能の比較でボロクソに言われていました。しかもBMWが強いと言われていたブレーキングが特に酷く、100km/hからの制動距離でRCZ-Rに10m以上の差を付けられて完敗・・・まあエンジンブレーキの特性上FR車は、トラクションに強いFFやRRにはまず勝てないと言われてはいますが、BMW=高性能が完全に過去のものだということを物語っていると思います。

  それでもBMW「アルピナ」や「M」となると、車両価格こそ1000万円を超えてきますが、ベースモデルの「やる気のなさ」がまるでウソのように、良いクルマを作ろうというスピリッツに満ちあふれています。もはやここでは国沢氏が語るような「ターボ論」なんて全く通用しない世界です。日本メーカーではなかなかここまでストイックにクルマを作る環境は与えられていないと思います。トヨタも安易にヤマハにチューニングを頼むことも少なくなりました。ちなみにRCZ-Rの1.6Lターボ(270ps)を作り上げたのはマグナ・シュタイナーというオーストリアのチューナーだそうですが、カーレースが盛んな欧州では「本物のスポーティ」とエンジニアリングが存在していて、多くのクルマ好きはそういう「仕事」に熱狂するようです。日本に入ってくるタイ・南ア・東欧で大量生産されるドイツメーカー車とは似ても似つかない「スペクタクル」なクルマに関しては輸入車の優位性がまだまだあるように思います。

  国沢氏がNAに固執して貧乏臭いと蔑んだマツダやスズキは、粗悪なエンジンに過給器を仕込んでスペックだけ揃えるみたいなカスな仕事はプライドが許さないとして、エンジン内部の改良にさらに邁進しています。直4ガソリンエンジンを比べれば、欧州メーカーのエンジンはマツダやスズキの内製エンジンの足元にも及ばない駄作でしかないです。新型BMWミニのエンジンよりもスイフトの方が断然に気持ちよく回ります。そんなカスみたいな大量生産の輸入車なんか全く魅力はないです・・・国沢さんもいい加減に「提灯」止めて! もし今後、輸入車を買うのならば・・・RCZ-Rのような欧州の一流チューナーの手が入ったものがいいですね。とりあえずポルシェ、ジャガー、アルピナ、AMGといった欧州のクルマ好きが熱狂するようなクルマを選びたいものです。


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2014年4月11日金曜日

プジョー「エグザルト」 "クーペ3兄弟"を引き継ぐ超絶コンセプトカー発表

  プジョーには「クーペ407」という悲しい星のもとに生まれたモデルがありました。このクルマに限らず2000年代の後半に登場した「ちょっと贅沢」なモデルは大体同じような運命を辿ったようですけど・・・。「セダン冬に時代」とか言われた中で自動車メーカーがアイディアを搾り出して、中には優れたデザインのものも含まれていました。その中でもトップクラスに輝いていたのが、この「クーペ407」だった!と断言できます。

  あまりクルマに興味を持てなかった30歳手前くらいの私を無理矢理クルマの世界に引っぱり込んだのがこのクルマでしたから。当時話題になっていたハイブリッドカーは2台目プリウスを筆頭にどのモデルもとても酷いリアデザインをしていました。その一方でこの「クーペ407」は完全にリアで主張するデザイン!これには頭をガツンとやられた気分でしたね「カッコイイ!」。それから夢中になって調べ、横浜の方にプジョー車を専門に扱う中古ショップがあることを知り真剣に購入を検討しました。

  やがて日本車の中にこのクルマのデザインの影響を強く受けていると思われるものを発見しました。しかもどちらも日本車を代表するスポーツセダン(クーペ)でした。やがて「プジョー・クーペ407」「日産CV36スカイラインクーペ」「マツダGHアテンザセダン」の"クーペ3兄弟"(アテンザは4ドアクーペ調なので)に購入候補を絞り込みました。ここから先の話は何度も別のブログでしているので割愛しますが、やはり今でもこの3台は私の中では別格の輝きを持っています。当時はリアデザインがお粗末なB◯W3(E90,F30)やメ◯セ◯スC(W214)がイモっぽく見えて仕方ありませんでした・・・今も同じ考えですけど(失礼しました)。

  そりゃもちろん「BMW6(E63が至高)」や「マセラティグラントゥーリズモ」のリアが良いのはよく分ってますし、もちろん憧れます。しかし"クーペ3兄弟"は300~400万円のクルマで見事にこの"至高の2台"に匹敵する、あの「時間が止まった」ような「フワぁ」としたリアデザインを実現しています。この"官能の極致"のような世界観の前では、レ◯サスなんてブサイク丸出しの「勘違いブランド」でしかなかったです。今は少しはまともになりましたけど(上から目線でごめんなさい)。

  その後の"クーペ3兄弟"ですが、「クーペ407」がPSAの経営危機で2011年頃に姿を消し、一応リアは後継の508セダンに受け継がれました。「GHアテンザ」もマツダの経営改革の中で早めにFMCとなり、残念ながらリアは新型(GJ)ではレ◯サスそっくりの不粋なものに変わりました。そして最後まで生き延びた「CV36スカクー」も今年FMCを迎えて消滅します。後継クーペのデザインはまだ公開されていませんが、日産によると相当にド派手なものになるようです。

  さてそんな「終焉の時」を迎えつつある"クーペ3兄弟"ですが、いよいよ元々の首謀者であるプジョーが、新たなコンセプトに基づいた、あらゆる意味で「ぶっとんでいる」クルマを発表しました。実は2月頃にカーメディアを騒がせた「プジョー408GT」いう4ドアクーペも発売を控えているようですが、こちらにはデザイン面で正直言ってがっかりさせられました。メルセデスの4ドアクーペ(CLS, CLA)のボディライン、つまりこの世で一番センスが無い3BOXカーのスタイルを踏襲するデザインは「酷い」の一言。ダサさ全開のあのリアは絶対にオカシイ!

  その一方で昨日4月10日に公開された新しい4ドアクーペ「エグザルト」には、508セダンから引き継いだ"クーペ3兄弟"調のリアデザインが甦っていました!やはりプジョーはクオリティカー市場を諦めていなかった!中国向けの安価なターボエンジンを配した「408GT」はメルセデスCLAを完全にベンチマークしていて、デザインもほぼコピー(この方法が中国では一番手っ取り早く売れるらしい)。一方で欧州(日本も?)向けの「エグザルト」は何とハイブリッド!そしてデザインもプジョー独自の「魂」の籠った力作!

  この「エグザルト」は、10年ほど前に「クーペ407」がライバル車を完全に置き去りにしたのと同じくらいの強烈なインパクトがあります。これは再び何かが始まる予感が・・・!いやもう何もかもが動き出しているのかも知れません。日産の予告どおりに「CV37スカイラインクーペ」がアバンギャドなデザインが発表され、マツダがサプライズで「SHINARI」そのままの「アテンザクーペ」を出すなんてことが起こるのか?


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2013年3月8日金曜日

プジョーとシトロエン 日本人が愛するブランド

  プジョとシトロエンは意外なことに北米では販売されていません。理由はいろいろあるのでしょうが、簡単に言うと「フランスメーカーのプライドが北米仕様のクルマを作ることを望まなかったから」というのが両メーカーのファンの皆様の見解です。日本メーカーのように国内市場を無視してまで北米仕様のフラッグシップモデルを作ろうとは思わないようです。

  ドイツ車のように北米や東アジアを強く意識したクルマを作ることは、欧州車としてのアイデンティティの喪失につながるとフランス人の多くは考えていて、そのことは日本車をめぐる環境にもそのまま当てはめることができます。日本の普通車市場ではトヨタだけが国内専用車を多数展開していますが、その甲斐あって日本で5割に及ぶ普通車のシェアを持っています(独占禁止法の上限すれすれか?)。プジョとシトロエンが北米へ進出しないことは「プライド」であると同時に「戦略」ともいえます。欧州におけるPSAのシェアは13%でVWグループに次いで2位です。これは世界シェアでは9位のメーカーグループとしてはかなりの好成績です。VWグループはドイツとチェコ(シュコダ)とスペイン(セアト)の多国籍編成に加え超小型車を売りにして販売台数を伸ばしているので、フランス単独のメーカーであることと、ミドルクラス主体の展開であることを考えれば欧州ナンバーワンのメーカーと言ってもいいと思います。

  また北米や東アジアを意識したクルマ作りをしていないので、日本で販売される輸入車ではフィアット(アルファロメオ)と並んで最も「欧州車」と呼ぶのにふさわしいメーカーといえます。日本のインフィニティ・アキュラ・レクサスとドイツのメルセデス・BMW・アウディが、世界市場(主に北米)で競合する中でお互いによく似ていて個性のないクルマ作りになっているのに対し、プジョやシトロエンのクルマには日独のメーカーにはない「オリジナリティ」を感じます(たとえエンジンがBMW製でも・・・)。どちらがよいかとなるとまた話は別ですが。

  アメリカ人やドイツ人のクルマ好きは、日本人がスカイラインよりもベンツCやBMW3に高い価値を持っていることに驚きを感じるようです。彼らにとってベンツCやBMW3ももちろんいいクルマですが、スカイラインはスーパーカーとも言える別格の存在だからです(日本ではベンツCやBMW3よりスカイラインが安いことも驚きのようだ)。だからスカイラインがあればドイツ車はいらないということでは決してないですが、日本車に無い魅力が輸入車の本質だとするならば、プジョ・シトロエン・フィアットの方がその要素は強いと思います。素晴らしいことに日本にはこれらのクルマの愛好者もたくさんいて、それぞれ日本向けに右ハンドル車(イギリス向けか?)を作って正規販売が続いています。日本のクルマ好きの懐の広さは世界のどの地域にも負けないものがあると思います。北米専用車しか受容しないクルマ先進国のアメリカよりも優れた部分ではないでしょうか?

  

  

2013年3月1日金曜日

PSAグループは早くも苦境から進化を見せている!

  フランスを代表する2つのメーカー「プジョ」と「シトロエン」のM&Aによって生まれたPSAグループは北米や日本ではシェアが小さいので、主戦場の欧州での不況により一昨年から苦境に立たされています。日本市場を狙った?渾身のスポーツカー「RCZ」は、トヨタ86などの強力ライバルの出現で思うように販売が伸びない(ユーザーにとってはうれしいかも・・・)状況です。それでも日本でのプジョー車は「ドイツ車ほど高価ではない」「オープンモデルが豊富で作りがよい」「リアデザインの日本車やドイツ車にはない良さ」などに定評があり、神奈川県や静岡県辺りの別荘地では良く見かけます。

  プジョはこれまで、Bセグハッチバックからフルサイズセダンまでラインナップして、車種ごとに別々のスペックを持っていましたが、今では経営再建のためほぼ全てのエンジンをBMW製1.6Lエンジンにしていて、Bセグの208からミニバンの5008まで同じエンジンになっています(シトロエンも同じ)。これは他社に先駆けての素晴らしい思い切った戦略だと思います(エンジンでリコールが発生したら全車に及ぶが、それはBMWが負担?)。BセグやCセグだとライバルよりもハイパワーのいいエンジンだし、セダンやミニバンでもダウンサイジングエンジンとして十分過ぎるパワーがあります。

  もう一方のシトロエンも不振が嘘のように新型モデルのDSシリーズをどんどん発売しています(不振だから勝負してるのかも・・・)。こちらも新しいデザインが受け入れられていて、日本市場で復活しつつあるアルファロメオやランドローバーと同じくらいは売れています(月400台)。このDSシリーズはトーションビームを使っていて、日本で大人気のトヨタのファミリーカーの趣があります。「DS3」はヴィッツにBMW1.6Lターボエンジン搭載。「DS4」はオーリスにDS3と同じエンジン。「DS5」はエスティマにこれまたDS3と同じエンジンを積んだようなクルマになっています(あくまでデザインは別物ですが)。このシトロエン「DSライン」はあくまでデザインで買うものであって、中身(ドライビングフィール)にはあまり過剰な期待をしない人にとってはとても納得できるものじゃないかと思います(オーリスやエスティマがかっこ良かったら嬉しいですよね)。個人的にはシトロエン車にはセダンのC5に装備されている世界で唯一の乗り心地を実現した「ハイドロサス」のような装備が欲しいと思ってしまいます(C5ももちろん絶賛発売中です)。

  シトロエンDSシリーズは大雑把に言うと、「トヨタの合理的といえるハッチバック・ミニバンを、シトロエン版のデザインにして、信頼性の高いBMWの1.6Lターボエンジンを積んだ」クルマです。輸入車としては価格も十分に押さえられていて悪くないと思います。例えばDS4は本体で約300万円ですが、オーリスにこのBMWエンジンならトヨタでも200万以上の価格になるので、デザインが大幅に向上しているので、オーリスの外装を取り替えて100万円と考えれば納得できます。もっとブランドの知名度を上げていければ、トヨタのデザインに物足りない人をうまく取込めるのではないかと思います。

  プジョもシトロエンも輸入車にしてはお買い得で、小型車になると日本車とあまり価格が変わらなかったりします。それでも内外装はさすがの出来映えで満足感も非常に高いクルマになっています。ブランドの強みである「デザイン力」を武器に、トヨタをベンチマークした車体にBMWのエンジンという最先端の「企画力」を発揮できていると思うので、ブランドが定着すれば確実に業績は上がってくるのでは?と思います。