2013年12月23日月曜日

ジュリエッタ緊急値下げ!いよいよ底が抜けたか・・・

  こんなことを書いたら大ブーイングかもしれませんが、輸入車に乗るなら新車で1000万円超くらいのクルマにしない限りは、あえて「輸入車」と強調する意味がないのではと思います。メルセデスとVWが日本で300万円程度のクルマをヒットさせているようですが、飛びついているのは失礼ですが分別と情報が十分でない人々ばかりのようです。そもそも日本の道路事情でダウンサイジングターボを走らせるなんて、よっぽど人が通らなくて1時間走っても信号機が1つもないような場所にお住まいでない限りは、バカがやることです(NA&CVT中心の日本メーカーの判断はほぼ正しい)。

  情報化社会の中で分別のある若者達はゴルフやAクラスなんて見向きもしないで、トヨタが発売した新型ハリアーを素直に買います。ゴルフやAクラスをハリアーよりもいいクルマと本気で思っているのは、世界中見回しても日本の一部のおバカさんだけです。アメリカ行っても欧州行っても日本のSUVのパッケージングの良さはずば抜けていますし、羨望の眼差しを受けます。そしてハリアーやオデッセイが積んでいるNAの2Lクラスのエンジンこそが日本の市街地と高速をどちらも考えた現状ではベストな選択なのです。

  いくら評論家が欧州Cセグの人気を煽ってみたところで、もはや若者達はそんな雑誌は読まないですし、評論家が誰のために仕事しているかもすぐに見抜きますし。自分の頭でちょっと考えれば「Cセグターボ車」の欠点なんて山ほど思いつきます。とりあえずその手のクルマを盛んに勧めてくるジャーナリストなんてのは、バカか嘘つきのどちらかです。そして私がいちいちそんな啓蒙活動なんてする必要もないようで、華々しいプロモーションとは裏腹に、賢明な日本人の判断力は大勢において極めて健全なようで、それら「Cセグターボ」の市場価格はどんどん落ち込んでいて、すでに値引き合戦に突入しているようです。

  もともと日本で輸入車Cセグのトップの座にいるVWゴルフは、大衆ブランドという敷居の低さもあってか、これまでも50万円を超える大幅値引きで販売台数を伸ばしてきました。アクセラのライバル全車に乗ってきたというマツダの担当者も、Cセグ輸入車ではゴルフ・ハイラインが断トツの出来で、あとはアクセラの敵ではないと熱心に語っていましたが、一番熟成されているゴルフが大幅値引きして月1000台がやっとなのです。実勢価格は月2万台のプリウスとほぼ同じですし、早くも2万台受注したハリアーよりも断然に安いのです。

  結局ゴルフだけが辛うじて損しないレベルのクルマとなっていて、それ以外の例えばBMW1などは発売当初に購入した多くのユーザーが痛い目に遭ったようです。ダウンサイジングターボですので、5年も乗れば査定額は付かなくなることぐらい想像できないのでしょうか? そして今度はAクラスやV40に飛び付いた人々が痛い目に遭うのではないでしょうか。3年で50万円、5年でゼロです。そして10年乗り潰そうものなら、ほとんどの期間を「ダサい」「満足できない」クルマと付き合う羽目になってしまいます。さらにタービンや電装が壊れたら見積をみるだけでもう修理代を出す意欲はなくなるはずです。

  これだけ「Cセグターボ」のリスクが目に見えているのに、これまでのジュリエッタのベースグレードが余裕の300万円オーバーという殿様商売には正直言って驚きです。VWやメルセデスならまだしも、今後の展開次第では日本から尻尾を巻いて逃亡しそうなアルファロメオですから、そのリスクを考えたら新価格の299万円でもまだまだ異常です。自動車大国のアメリカで店じまいしてしまうほどのマズいブランドなんだからもっと謙虚でよさそうなものですが・・・。

  そもそもCセグの貧弱なターボに価値を感じている感性が全く理解できないです。まともな評論家ならこの手のターボユニットを評価する人などほとんどいません。そもそもGT-Rや911ターボが過給器を使うのとはそもそも意味合いが違うのですから・・・。その辺がまったく分かっていないクルマ音痴なオッサンと、冷静に情報を精査してその手の輸入車に対して軽蔑の念しか抱かない若者の温度差は歴然たるものがあります。若者の多くはゴルフやAクラスなんてダサいとしか思っていません。そしてもしアルファードやハリアーがターボだったらどうなるかわかりますか?想像できますか? ゴルフではなくハリアーを買う人なら分かっているでしょう。

2013年12月3日火曜日

メルセデスの"汎用進化"が日本を覆う予感

  A45AMGがなかなかの繁殖力を見せています。AMGモデルが600万円台という本体価格もなかなか巧妙です。「メルセデス乗るならAMG」というプレッシャーを気にすることなく乗れる、しかも安いので、とりあえずクルマにかかる費用を圧縮したい人にとってはうってつけのモデルのようです。これまではAMGモデルは新車で買えば1000万円を超えていました。それでも必死で見栄をはろうとする人のために、バッジとマフラーを30万円程度で交換して"偽装"するというパーツメーカーまで存在し、堂々とメルセデス専門誌に広告を出しています。

  街中でチンタラと走るC63AMGを見かけることがありますが、そういうクルマはC200から"偽装"だったりするわけです。まあそんなこんなで日本におけるメルセデスは如何わしい人々を惹き付ける、汚いイメージに塗りつぶされたブランドだったわけですが、今後のメルセデスはそんなイメージを払拭すべく、「人を幸せにする」クルマ作りへとシフトしていくのではないかと思います。

  2004年に発表したCLSをヒットさせプレミアムブランドの第一人者としてデザイン力を見せつけてから、早くも10年が経過しブランドが辿るべき路線もだいぶ変調してきた感があります。SクラスもCLSも新品同様の新古車が700万円程度で市場に溢れていて、ブランドを支え続ける部分が陳腐化しているのが実情です。つまりクルマに関心が薄い人々が気まぐれに購入する類いのクルマへと堕落していて、クルマ本位でユーザーが寄ってくるような価値観が感じられず、日本市場ではジリ貧の状況です。

  そんなメルセデスがこれまでのクルマ作りを改め、クルマが好きな人が純粋に良いクルマとして選ぶブランドへの脱皮が着実に進んでいる様子が、AクラスおよびA45AMGの好調以外にもいろいろと感じられるようになってきました。1つは小型車ブランド「スマート」の次期戦略モデルにRR設計の小型車を投入するというものです。これまでのスマートは三菱が発売していたコルトをOEMして発売していましたが、こんなクルマはよっぽどメルセデスブランドの前に盲目になっている人でないと手を出さないはずです。当然ながら日本市場では大惨敗を喫しました。誰にだってコルト・ラリーアートの方がいいということがわかります。

  とりあえずコルトがVW車を大きく上回る制動力とハンドリングを持つ高性能FF小型車だったいうのは事実で、メルセデスもそれを高く評価してラインナップ化したのでしょうけど、あくまで三菱のクルマなのですから日本人には違和感しかありませんでした。コルトの技術も一巡して新陳代謝が早い小型車市場では、インパクトもなくなったのでいよいよ新しい局面へと移るなかで、ルノー日産と「プレミアムな小型車」を共同設計しました。

  ホンダがS660で軽自動車をMRにして値打ちを付けたのと同じ発想ではありますが、メルセデスがエントリーグレードのクルマにここまでこだわって作るというのは、これまでとは大きく姿勢が変わったことを示していると思います。日本を代表するイノベーションブランドのホンダと同じタイミング、そして同じ土俵でメルセデスが新型車を用意する時代になったわけです。ほかにもまだまだメルセデスが「ホンダ」「スバル」「マツダ」的なブランド展開へ突き進む「予兆」はいろいろありますが、それについては又の機会にしたいと思います。