2015年4月23日木曜日

ジャガー 神々しいまでの復活劇(はおそらく現実に)

  対向車線の遠くに「アウディA6」が見えると思ったらクラウンアスリートでした・・・。あれ?近くで見るとだいぶ違うので、いよいよ視力?がヤバいのかも。もしある程度は同じに見えるならばクルマなんてどれでも同じってことかも? たしかにデザインというのは不思議なもので、買う前の検討段階ではかなり神経質になったりするんですけど、いったん買ってしまったらもうそれほど気にならなくなります。むしろ買ったあとには走行性能やらフィールやらの方が乗る度にいちいち気になって仕方なかったりします。デザインだけでストレスフルな走りのクルマってはのやっぱり最悪です。

  普段は乗り味も絶好調だとしても、ふとした瞬間に「あれ?」と思う事もあります。例えば雨の日にスーパーマーケットに入ろうとしたら側溝の金属蓋の上でタイヤが滑ったら、「いよいよタイヤの交換時期では?」なんて脅迫観念にとりつかれて少々疲れます。また基本性能に十分満足して買ったクルマでも、世の中には「上には上がいる」わけで、夜中の国道246で左車線からE63AMG-4MATICにズバっと行かれた時には、自分のクルマが止まっているように感じましたよ・・・。相手がスバルWRXくらいまでなら、レスポンスの良さをうまく生かして十分に勝負できる!とは思っていたのですが、自動車専用道路で500psオーバーに遭遇してしまうと、そんな浅はかな自信(愛車自慢)があっさりと崩れさります。全長4900mmもあるラージクラスのセダンに、異次元なほどの中間加速を見せつけられて、置いてきぼりにされる自分のクルマにガッカリして「しょせん日本車だな・・・」ってむなしい気持ちになりましたね。

  昔のマツダだったら「コスモスポーツ」でAMGなんて寄せ付けない速さで返り討ちにできたでしょうが・・・。マツダも自慢のロータリー×3搭載のラグジュアリーセダンにハイブリッドを付けて発売すればいいのに!でもそう簡単にはいかないでしょうね。結局はロータリーの駆動をピュアに感じるものではなく、EVのスポーツカーに近いものができ上がりそうですが・・・。こんなこと言ってもしかたがないですが、やはり「持つもの」と「持たざるもの」との格差はデカいですね。もちろん「技術」ではなく、「富裕層ファンのリスト」です。マツダだって見込み客さえ十分にいれば、E63AMG-4MATICを黙らせる「マツダスピード・コスモスポーツRS-AWD」みたいな仰々しい名前のモデルを、日産がGT-Rを作ったような手際の良さで仕上げるでしょう。

 そんな「持たざる」マツダの無念さを晴らす?あるいは骨を拾ってくれそうなのが「ジャガー」でしょうか。イギリスが誇る超名門の伝統ブランドでスポーツもフォーマルもどちらも実績十分です。フォード傘下時代にアストンマーティンとともに「007」に登場するなど、ド派手にプロモーションされたので、経営母体が変わったいまでもアメリカで根強い人気を誇るそうです。北米へのさらなる進出を目指すマツダとしては、真剣にジャガー=レンジローバーの「買収」を検討しても良さそうです。ちなみにジャガーが使う2Lターボはフォード傘下時代にマツダが設計したショートストロークエンジンで、NCロードスターのものと基本的には同じです。

  マツダが作りたくても作れない、ラグジュアリーなGTスポーツを、決して経営基盤が安定してはいないはずのジャガーがあっさりと作っています。さらにはAMGもびっくりの加速性能を備えたモデルを複数用意して、メルセデスAMGの2枚看板で0-100km/hをポルシェターボに匹敵する3秒台でこなす「GT」と「E63・S・4MATIC」にそれぞれロックオンしているようです。2ドアGTスポーツとして「FタイプR・4WDクーペ」が発売され、本気で「最速セダン」の座を狙うモデルを新型XFに設定するようです(5LのV8スーパーチャージャー&AWDになりそう)。ジャガーが信念を持って開発した「スーパーチャージャー付きユニット」&「アルミボディ」はメルセデスを技術で上回るには持ってこいの素材です。

  これら1000万円を超えてしまうモデルももちろん凄いのですが、ジャガーがさらに日本でも拡販を狙っていると思われるのが、新開発の2L直4ディーゼル(日本未導入)を搭載したXFやXEです。すでに日本で販売されているマツダやBMWのものよりもさらに良いフィールに仕上がっているとイギリスでは絶賛されているらしいです。発売未定にもかかわらず、ジャガーの公式ホームページではすでに盛んにプロモーションが進んでいて、新型XFはスポーツ系が2グレードで、フォーマル系が3グレードの合計5グレードが、スポーツサスのスポーツシートの有無や、ホイール径やレザーシートの素材などで細かく分けられているようです。おそらくガソリンの直4・V6・V8とディーゼル直4の4エンジン×5グレードでまるでBMW並みの細かいグレード分けが実現するようです(BMWの価格表を見ていると目がチカチカしますよね)。

  ほかのブログでもちょこっと書いたのですが、年次改良を経て今月に発売された新しいメルセデスE63AMGの日本正規価格がそれぞれ100万円以上の安くなりました。さすがに1800万円を超える価格では、ジャガーFタイプR-4WDの1400万円台という脅威の価格に対抗するのが苦しいという判断のようです。FタイプR-4WDは550psなので、1800万円を超える911カレラ4-GTSの430psを完全にパフォーマンスで凌いでいて、2000万円を超える911ターボとほぼ同等のスペックです。これまではE63AMGもポルシェを視野に入れた価格設定だったのが、新たな強敵のジャガーを強く意識するようになったようです。ちなみにこの「550ps&AWD」クラスの他のモデルは、アウディRS7が1770万円で、GT-Rが1000万円となっています。やっぱりGTRがお買い得なのは間違いないですけどね・・・。このクラスのクルマをいつかは所有してみたいなぁ〜・・・。

リンク
最新投稿まとめブログ