2016年4月22日金曜日

VW復活へ・・・良いクルマが増えてる!

  昨今ではプロのライターがVWをあからさまに褒めると、読者からも同業者からも疑惑の眼が向けられるようです。いいじゃん別に提灯記事書いたってさ。一般メディアの執拗な報道により日本市場の販売シェアを大きく失ったVWが、再び本来のポジションへ復帰する道のりはなかなか前途多難なようです。プロのライターが書かないなら、変わりにド素人でクルマのこと何もわかっていない私が書いてやろうじゃないか!(VWにとってはいい迷惑かも)

  日本メーカーのクルマも全く売れないどん底なのに、お金を貰って輸入車をやたらめったら褒めるとは何事か!!けしからん!!・・・それでも諸外国と比べても国産車シェアが90%と異常なほど高い日本ですから、もっと門戸を開けることが大切なのかな!?時たまそんな正論を吐くカーメディアに出くわすとこれはもっともに思えます。全ての輸入車ブランドがフォードみたいに日本市場から逃げ出してしまったら、さすがにツマラナイですよね。

  しかしですよ!今よりももっともっと輸入車が希少だった時代(バブル期)だったからこそ、日本では伝統的に輸入車の価値が高かったわけですから、輸入車のシェアが10%を越えてさらに今後は20%まで拡大するとい事態ならば、その分だけ希少価値は下がるので、価格ももっともっと下がっていいはず。需要曲線が示すごとく、2000年代中頃から人気ブランドでも価格がやや控えめのモデルが増えてきた結果として輸入車シェア10%という数字を達成したともいえます。メルセデスもBMWもアウディも200万円台に突入した上での数字です。

  そんな中で価格をなかなか下げようとしなかったVWは、数年前に輸入車シェア1位をメルセデスに明け渡し、今年はいよいよBMWにまで抜かれてしまいました。うーん。VWには売るべきクルマがないのか?インド産のポロとか大量に持ってきて「179万円」くらいでバラまいても十分に利益が出るはずなのに・・・。

  それでもせっかくVWに乗りたい!という人が居たならもっと「らしい」クルマをオススメしたいです!VWのブランド本来の価値は、輸入車ゆえの割高なイメージをそれほど感じなくても、優れたスペックで中身の詰まったモデルが買えることです。ラインナップを見てみると今でもその伝統は生きていて、さすがは元々首位のトップブランドだけあってオススメしたいクルマはそこそこ揃っています。

  まず1台目は「ゴルフGTI」です。従来からVWの絶対性能を示す代表的なモデルでしたが、昨年の中頃からMTモデルが日本でも復活しました。趣味のクルマとしてゴルフGTIをさくっと買える(総額400万円くらい)世代に向けたものでしょうが、元々ベースのゴルフとは違う仕様のDCTを搭載していて、駆動系のフィールには定評があったので、これから買う人にとってはもしかしたら余計な悩みが増えたかもしれません。「男だったらMTだよな・・・」みたいな変なプライドが意図せざる選択をするかも。

  同じくMTモデルが復活したポロGTIに関しては、DCTがゴルフのベースモデルと同じで若干ギクシャクする廉価タイプなので、WRC参戦車両としてのポロのスポーツ性を追求するならばMTの選択が多くなるような気がします。ポロGTIは2016年モデルからめでたくエンジンの乗せ換えが行われました。これまでのポロは1.2Lモデルが南アフリカでの委託製造で、1.4Lモデル(GTIとブルーGT)がVW系列のスペイン・セアトの工場で製造されていましたが、これまで通り生産地の変更は無いものの、GTIは新たに1.8ターボに変更になりました。

  それに伴って車重がいくらか増えたり燃費が若干は悪化したわけですが、1.2Lや1.4Lでは高速道路の巡航時にエンジンがうなって煩わしかったので、これに関してはかなりの改善が見込めます(高速走るなら1.8L以上は欲しい)。ただしポロの狭いボデーで遠距離を走るのは居住性という意味ではかなりしんどいとは思いますが・・・。

  ポロGTIと同じエンジンが使われていて、長距離もこなせるゆとりのボデーを持って登場したのが、ゴルフ・オールトラックというCセグワゴンをベースとしたクロスオーバーモデルです。北米で異様な盛り上がりを見せるSUV市場で完全に後手を踏んだVWが、少々急ごしらえで用意した北米VW(メキシコ)の現地生産モデルです。クルマの存在感はゴルフ・ヴァリアントやパサート・ヴァリアントと見間違えてしまうくらいで、車高がいくらか高いくらいです。

  しかし日本市場に投入されているゴルフVとパサートVはいずれも1.4L(ゴルフV-Rを除く)なので、同じタイプのVW車で低速トルク仕様の1.8Lターボが搭載されるのはこのオールトラックのみです。しかも本体価格が347万円ですから、日本市場で今でも大人気のスバル・レヴォーグやマツダ・アテンザワゴンなどとも「ガチンコ勝負」ができるほど輸入車としてはコスパに優れているのが特徴です。

  あと2台くらいオススメさせて欲しいのですが、1台は大型SUVの「トゥアレグ」です。日本で販売されるVW車としては現行では唯一のV6&AT装備車です。VWがグローバルでのライバルとなるトヨタ傘下のアイシンAW製ミッションを使っているというのも興味深いです。一般に広く知られていることですが、このクルマはあのポルシェ・カイエンと共通設計の姉妹車でして、カイエン(860万円〜)に比べてトゥアレグ(637万円〜)は200万円以上も安いです。カイエンの日本価格がボッタクリなだけですが!BMWのX5(860万円〜)と比べても性能面で全く引けをとらないですし、ファミリーカーとしてならかなりコスパにも優れていると思います。

  もう1台ですが、あまりにもエンジンに偏った選び方をしたので、最後の1台はVWの代名詞とも言える1.2Lターボを配した「ザ・ビートル・ベース」です。VWのブランド初期に見られたスタイルをリバイバルさせたボデーが日本でも多くのファンを獲得しています。234万円という優れたコスパも光ります。欲を言えばライバルのルノー・ルーテシアやミニ、プジョー208のようにMTモデルも設定されるともっと魅力的なクルマになると思いますが、それはあくまでクルマ好き目線であって、ザ・ビートルのシリーズはVWの懐を広げ特に女性ファンを増やす非常にポジティブな存在だと思います。

  VWは今後SUVラインナップが拡充されるでしょうし、一時的に日本市場から消えているシロッコやCCなども再び日本に戻ってくれば、多種多様な価値を求めるクルマ好きの注目を集めるブランドへと復活していくでしょう。ケイマン/ボクスターと共通設計のスポーツカーがポルシェよりも200万円安く出てきたら嬉しいですね!今後のVWに注目したいです。

動画リンク「VWシロッコRはカッコいい!!!」

  

リンク
最新投稿まとめブログ

0 件のコメント:

コメントを投稿