2017年5月27日土曜日

アウディRS5 「リアル『スカG』進化形」

  『ドイツ車で一番欲しいクルマは?』・・・家族や両親のことを考えて総合的に判断するなら、BMW420iグランクーペMスポですかね。実際にBMWジャパンとムラウチBMWで見積もりをもらい真剣に考えましたけど、もっと条件の良いクルマが後から出てきそうな雰囲気があるので『見送り』ました。それでも1年経ってまだ候補の片隅に残ってます。現在の個人的な順位はジャガーXEよりは上で、プジョー508GTよりは下(価格✖️魅力の総合的な判断です!!)。508GTの魅力は・・・コスパ、サイズ、静音、質感、アシですね。フラッグシップってのはメーカーの威信に関わるので自然といいクルマになるんですよねー。

  会社の年配の人に「クルマ好きなんだって?」と話を振られる度に、自分のクルマ選びなんて他人から見れば『合理性』と『モラル』の権化だよなー・・・なんて気付かされます。「なんでそれに乗ってるの?」と聞かれたら、高速道路をどのクルマよりも安全で快適に走れて、しかも運転が楽しくて飽きない・・・と反射的に口から。うぁーめっちゃ草食系じゃん俺。

  『GT-Rなんかには興味ないの?』・・・自分自身に余裕がないからかもしれないけど、この手の質問はちょっときついですね。は?興味ないわけないでしょ?サーキットに行く趣味がない自分が、他の多くのことを我慢して、母親の悲壮な顔面を無視しても乗る勇気がないだけです。『サーキットに行かないので・・・』と返事すると、『今の若い人は野心がないよねー』みたいなことを仰る・・・野心?

  ふざけんじゃねー!!GT-Rが高性能車の『全て』だと思っている典型的な日本のオッサン(本読まない人?)はマジでめんどくさいです!!ネットニュースで「最強GT-R」とかいうステレオタイプな記事が溢れちゃっているから、ちょっと読んでわかった気になって絡んでくるオッサン・・・困った困った『ネットりオヤジ』。

  GT-Rの本体価格もわかってなかったりするようで、『そんなカネ無いですしー』『高いって言っても500〜600万円くらいだろ?昔の若者はローン組んでたよ!!』『・・・(おいおい)』もう面倒くせーから無知なオッサンは若いヤツに絡んでくるんじゃねー。おっさん達の若い頃に改造費用抜きのノーマルで1000万円オーバーの日本車なんてなかっただろうに・・・今のGT-Rは完全に金持ちジジイ向けなんだよ!!。そんなこんなで、『スカイラインGT-R』『スープラ』『RX7』『GTO』とか聞くと、ちょっと嫌な『世代』のイメージがちらつく今日この頃です。

  高性能車の『高』という言葉に過剰に反応する時代が『バブル』だったのかなー。そしてオッサンになって今度は『プレミアム』ですか・・・。プレミアムブランドといえばドイツですけども、北米の調査機関が先日発表した『安全なクルマ・23台』の中にドイツプレミアムはメルセデスの1台のみ。これなんかおかしくないですか!? 北米の調査結果がおかしいのではなくて、ドイツ車の『現在地』って一体何!?ってことです。見た目は中国にたくさんあるメーカーが作っているモデルと変わらない(中国が真似しているみたいだけど)。載っているエンジンも三菱の直噴ターボで中国メーカーと同じだし。

  『もうドイツメーカーはオワコン』と不遜なことを思ってしまいますが、アウディの『RS』シリーズに関しては、まだまだ現在進行形で『高性能車技術』のさらなる高みをストイックに目指しているように思います。もしかしたら次世代モデルは大々的にHVが導入されるようになるかもしれないですが、それでも『AMG』や『M』ほどは『コモディティ化』へ一直線という訳でもなさそう・・・。見る人が見れば、『同じだよ』と言われてしまうのかもしれないけど、ドイツメーカーが高性能車を作って、世界中に見せつけるのは好きですね。やはりクルマ文化の根源は、これこれー!!

  ドイツの高性能車といえば『ポルシェ911シリーズ』と『BMW・M5』という二大グランドツアラーがすぐに浮かびます。2ドア4シーター・クーペと4ドア・セダンこそがグランドツアラーのベースになってるし。マセラティもアストンマーティンもジャガーもレクサスも、『グランドツアラー』はこの2タイプへ集約されています。高級ブランドほど『独創性』なんてないんです。高齢者向けですから変化を好まないようで・・・どこかにホンダみたいな『ラグジュアリーブランド』はないのか!?

  ポルシェもパナメーラを作ってBMWを刺激しますし、BMWも『スープラ』で・・・いやいや『M4』で、ポルシェをチクリと。しかしドイツ伝統のグランドツアラーは『911』と『M5』だけではないっすよー。『アウディRS4アバント』・・・。日産のGT-R開発陣の頭には『ポルシェ911ターボ』ばかりがあるようですが、スカイラインGT-R時代のAWDスポーツのちょうどいいライバルは、このRS4アバントでした。2000年頃のエボとインプWRXは4発で1200kg台なのに対して、RS4アバントとR32以降のスカGは6発でやや重量系。なんでアウディはワゴンボデーにこだわるのか!? 一時期ワゴンエボってのがありましたけど、基本的には『RS4アバントって何!?」ってな感じで真似しようともしなかったですねー。

  アウディはトラクションが大事なワゴンだからこそ『高性能化』に価値があるとして『スポーツワゴン』にこだわりを見せてますけど、日本勢はターボ&AWDは『ピュアスポーツ』ならぬ『ガチ・スポーツ』ですから!!商用車みたいなボデーにする必要はない!!・・・『ガチ』だったらなんでエボとインプWRXは4ドアなんだ!? これに関してはですねー、おそらく三菱とスバルの開発者の脳裏には、あのフランス映画『TAXI」があったのでは・・・。三菱には日産ではなくプジョーと組んでエボ復活させてほしいな。
↓エボのタクシーは過疎地の話題づくりには良さそうかも。



  アウディといえば和田智さんと言う日本人デザイナーが、そのイメージの確立に大きく貢献していて、初代TTとともにアウディのフィロソフィーを決定づけた3代目`『A6』が代表作品として知られています。その和田さんが、日産出身の和田さんが!!バブルのど真ん中で『セフィーロ』と『プレセア』をデザインした和田さんが!!アウディに『日本的!?』なデザインを注入したのが『アウディA5』。和田革命が起きる前にすでにアウディRS4アバントは存在してましたが、和田氏がデザインしたA6から、そしてA5にもRSが設定されました(RS6セダンは廃止)。

  RSの現行ラインナップは、ブランドアイコンを担う『TT・RS』。エボ、WRXの進化形といえる『RS3セダン』。伝統のハイスペックワゴンの『RS4アバント』『RS6アバント』。BMW・M5に対抗した?『RS7』(AWDですけども)。そして和田デザインを継承するキープコンセプトな2代目A5、2ドアクーペ、日産出身デザイナーの『RS5』。そしてポルシェ911のアウディ版(中身はランボルギーニ)の『R8』。これだけ執念深くグランドツアラーを集めたスポーツ・ブランドは他にはないですねー。日本とドイツの名車をコピーして動態保存する『博物館的ブランド』!!ドイツ自動車産業の『深い懐』(オタク気質!?)を見たような気がします。



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