日産、ホンダ、スバル、マツダにとってはもはや日本市場なんて無くなってもいいくらいの存在かもしれませんが、ポルシェのような高級ブランドにとっては日本市場はまだまだ魅力たっぷりなようです(だからわざわざ東京モーターショーにも出品!!)。しかし大事な日本のファンの気持ちを知ってか知らずか、ターボ化だったり4気筒化だったりを大胆に行う潔さ・・・これもポルシェの魅力なのかもしれません。過去にも空冷エンジンが廃止されて賛否両論が巻き起こりましたし、直後の996型は中古車市場でもやや不人気で歴代911で最も手軽に手に入るモデルとなっています。
4気筒ターボのミッドシップになった718ケイマン。ポルシェが常に真剣に目指している「パフォーマンスの進化」においては、ニュル北で997GT3を越えるタイムを出したとかで、4気筒のポテンシャルにはちょっと驚きます。それだけの完成度のマシンがお値段はほぼ据え置きのままの619万円で買えるなんて!!。うーん。決して安くはないですけども、どーしようもなくつまんないクルマに400万円、500万円と投じるくらいならばさ・・・。
ポルシェっていうと、日本ではだいぶ年配のそこそこカネ持っているオッサンが好むクルマになってますけど、映画「アイアムサム」に出て来る女性弁護士のようなアクティブな女性に似合うクルマだったりするなど、アメリカや欧州ではもっと幅広い年代の人々が愉しむブランドみたいです。718ケイマンの北米価格は$53000なので、それほど日本価格も法外なものではないです。619万円ならば、レクサスISを買うくらいの負担で賄えそうです。そして「ステータス」や「非日常なスポーティ」を考えれば、レクサスISなどよりもむしろお買い得といっていいかも。
「欲しいクルマがないー」と同じことを毎週のようにつぶやきながら、ゾンビのように漂っている日本のクルマ好きは多いです。しかし実際のところはいざ輸入車のMTモデルが候補nなるとすぐに尻込みするし、5km/L程度しか走らない極悪燃費の大排気量モデルにも及び腰でなかなか踏ん切りが付きません。結局のところ自分自身が問題なく「乗れる」クルマの範疇がとてつもなく狭い結果のゾンビ化じゃないか?という気がします。718ケイマンにしても、ポルシェの年間のメンテナンス代はとてつもなく高額になりそうだし、MTを買うべきなのはよく解っているんだけど、最初の興奮が過ぎ去っていく経過に対して、ほぼ確実に購入前に想像を巡らしています。乗り始めて半年経って3ペダル車が手に負えなくなっている自分の姿が見えてしまっているんだと思います。
手軽に買えて、決して手に余ることなく、周囲からバカにされることもなく、カッコいいクルマ・・・そんなメチャクチャな条件に合致するモデルなんて無いですよ!!そんな自分勝手なユーザーの為にメーカーが開発努力をする必要なんてさらさら無いと思います。既にスポーツカーだけでも相当な数のモデルが日本でも発売されています。マツダ・ロードスター/アバルト124スパイダー、トヨタ86/スバルBRZ、ホンダS660といったお手軽な日本勢と、ロータスエリーゼ、アルファロメオ4C、ジャガーFタイプ、シボレーコルベットなど1000万円以下のモデルだけでも相当な数があります。これにスープラ、シルビア、RX9が加わる!?
これだけ多彩なラインナップがある中で、パフォーマンスというスポーツカーの正義を貫いているモデルが「718ケイマン」であり、価格帯でもちょうど中間くらいに位置していることからも、現状の1000万円以下のスポーツカー市場においては唯一無二の存在といって良さそうです。4気筒ターボ300psにミッドシップ、さらに抜群の制動性能、ハンドリング。これに追従出来るモデルは・・・GTカーとしてならジャガーFタイプ、ピュアスポーツならアルファロメオ4Cくらいでしょうか。もし4Cに載っている1750TBをアバルト124スパイダーに載せた特別モデルが競技用ではなく、市販ロードカーとして発売してくれるなら、総合力でも718ケイマンにかなり近づくような気がしますが・・・。
ちょっと前に沢村慎太朗さんが「本物のスポーツカーは911とロードスターだけ!!」という名言を著書の中に残しました。厳密に言うと「991系とNCロードスターだけ!」ということらしいです。ジャガーもロータスもアルファロメオも否定できるほどに、ポルシェとマツダのスポーツカーへの情熱は際立ったものなのだと思います。ロードスターと991系911の2台持ちは最強!?お買い物はロードスターで、お出かけは911で・・・これが正解なんだと。・・・718ケイマンが1台あればOKじゃ?もう1台はファミリー用にマツダCX5でもあれば幸せなカーライフかも。
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