群馬を走ってみて感じたのが、新型アクセラがいないってことです。V37スカイラインやレヴォーグはまだまだ数が出てないのでなかなか居ないですけど、アクセラは東京ではたくさん見かけるようになりました。江ノ島方面に行くとちょくちょく見かけるんですよね。まだ「慣らし」が終わってないから山岳路は無理なのかも知れません。2代目アクセラといえば箱根や長野ビーナスラインにいくと「集結」しているイメージすらあるのですが、どうやらFMCによる大幅なデザイン変更の結果、「山のクルマ」が「海のクルマ」になってしまったようです。まあ3代目にもスピードアクセラが出ればまた山に戻ってくるでしょうが・・・。
日本の中でのハッチバックの存在感は少しずつ変わってきていて、今ではアクセラサイズに関しては輸入車を中心に「高級車もどき」なクルマが増えていて、特にハイパワーモデルというわけでもないのにオプション込み総額で400万円なんてこともザラだそうです。アテンザやティアナに乗ってる人から見れば「スモールカーなんて何がいいの?」思うかもしれないですが、そのスモールカーが400万円もすると聞いたら「金銭感覚がオカシイ」と驚いてしまうでしょう。
アクセラのユーザー層に変化があったかどうかわかりませんが、とりあえず群馬を走る限り2013年に流行したボルボV40・VWゴルフ・メルセデスAクラスの「三大CセグHB」は今回ほとんど見かけませんでした。休日に群馬でクルマ走らせる趣味の人にはあまり人気がないだろうなという気はしていました。たしかに群馬を走るにはどれも少々かったるいスペックです。軽さの分だけゴルフのトレンドラインが良いという意見もありますけど、やはり1200kgを下回る水準までシェイプアップしてあるBセグが「群馬走り」の本命みたいですね。
このクラスのクルマは、国産車の他にVW、アウディ、プジョー、シトロエン、ルノー、フィアット、フォードが200万円を下回る価格をちらつかせて一生懸命売ってます。国産にもスイフトとデミオの2大スターがいて、質の良い小型エンジンと軽快なハンドリングで世界的にも高い評価を受けています。まだまだプレミアムブランドの本格参入はアウディA1くらいなものなんですが、日本車と輸入車の価格差も小さくなかなかの激戦になっています。その中で名実ともに人気ナンバー1になっているのが、BMWミニです。ほとんどのBセグ車が日本での使い勝手を考慮して5ドアHBを採用しているのに対して、欧州での「走り」のスタイルそのまま日本に持ってきた3ドアHBが、趣味のクルマとしての満足感を高めているようです。
今現在FMCが進行していて、ボディサイズからエンジンまでことごとく刷新されているのですが、この前まで発売されていたミニも売れるべくして売れるスペックだったと思います。クラス水準からみるとハイパワーで余裕があるBMWの1.6Lターボエンジンを採用していて、しかも車重もライバルと同程度の水準にしっかり抑えつつ、3ドアの恩恵を受けてボディ剛性は頭一つ抜け出していました。確かにベースグレード以外は軽く300万円を超えてしまう車両価格は割高感がありますが、逆に全長4m以下でこのクルマ並みの機動力を発揮できるモデルは、カタログモデルでは「スイフトスポーツ」くらいしか無かったですから、スズキブランドを避けたいユーザーにとっては納得できる選択だったようです。
長野〜群馬〜栃木を結ぶ「日本ロマンティック街道」という観光道路があるのですが、対向車線を気持ちよさそうに何台もミニが駆け抜けていきましたし、榛名山を中之条町から登る交通量が少ない絶好のヒルクライムルートがあるのですが、そこでも軽快に登っていくミニを何台か目撃しました。・・・これまで輸入ブランドとは、日本メーカーが作らなくなったV8のスペシャルティカーみたいなクルマの為にあると思ってましたが、まさか日本車が最も盤石と思っていた小型車部門で、こんな形で惨敗しているとは思いもよらなかったのでショックでした・・・それにしてもミニはいい走りをしております。
アテンザ、アクセラ、スカイライン、レヴォーグと「鉄壁」の中型車勢に対して、小型車の陣容は貧弱です。新型デミオが話題になっていますが、なんだかこのクルマもアクセラと同じで「海」へ行ってしまいそうな雰囲気がプンプンします。つくば・日光・赤城・榛名・碓氷・箱根を「ミニ」と「Z4」のBMWコンビにやられてしまわない内に、これらを圧倒できる日本メーカーのBセグホットハッチ&小型スポーツに出て来てもらいたいものです。86&BRZは街中では見るけど、群馬にはほとんどいなかったですね。マツダも「箱根ターンパイク」のネーミングライツを取得する前に、スズキと共同でNA1.8Lの日本車らしいスポーツエンジンでも作ってもらいたいものです。
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