とうとうBMWがプリウスの技術を使って走り出したみたいですね。プリウスの運動性能を馬鹿にする人が多いようですが、そのメカニズムの根幹には世界最高水準の素材が使われています。もちろん世界最高の燃費を叩き出しているクルマですから、その為には想像以上のダイエットが必要で、ハイブリッド車の「車重」としては完全にライバルメーカーを圧倒してます。そんなトヨタの虎の子の技術は、復活を期すスポーツメーカーのBMWの目に留まり、いよいよ「新生」BMWの新たなクルマ作りに必須の技術として、メカー間の提携が成立し、トヨタの軽量化技術が供与されています。
そしてトヨタとしてもBMWを自社の「外郭スポーツメーカー」と位置づけ、メルセデスとアウディへの反撃を開始すべくグループの再編を図っていくようです。レクサス・BMW・スバル・サイオンの4チャンネルを使えば、スーパースポーツとマッスルカーを除くスペシャリティカー市場をジャックすることができそうです。
ちょっと深読みですが、BMWの「下級グレード」(4シリ以下)はレクサスとラインナップが被らないように、軽くしてよりスポーティなラインナップへと置き換えていくという方針で合意しているようです。とりあえず4シリーズはF30系のままで「重い」ですけど、この後に出てくる2シリーズとM3・M4は「次世代BMW」になるようです。ちょっと現行F30系と4シリーズの購入者には気の毒な気もしますが・・・。
BMWはラインナップのほとんどが4気筒エンジンに換わりブランドの魅力が薄れたと言われていますが、その一番の理由は直4ターボのRWDなのに、AWDのスバルよりも重いことです。ご存知のようにスバルはAWDによる車重増を補うためにエンジンの軽量化に拘っていて水平対抗エンジン(ボクサーエンジン)を全車に搭載しています。
直6時代のBMWならば方向性が違うということで無視できましたが、直4でも重いBMWにはやはりクルマに対するこだわりが感じられません。FRの設計が災いしてFFよりも重くなってしまう上、全体的に車重のバランスをとらないと後輪に荷重が適切にかからずにトラクション不足に陥ってしまいます。つまり現行モデルのBMWは失礼な表現ですがいずれも「泥沼状態」です。
そのことはBMWもよくわかっているようで、トヨタとの技術提携に渡りに船とばかりに応じて、もの凄いペースでラインナップ刷新のための開発を行っているようです。BMWとしてはこれ以上大型車の販売が伸びないと踏んで、小型車市場に今後のブランドの命運を委ねていて、結局はこれまでのプライドを全て捨て、小型車開発に優れる日本メーカーの技術を片っ端からパクるのではないかと言われています。簡単に言うと日本車にそっくりなBMWがゾロゾロと出てくるわけです。
それでもさすがはBMWでしっかりi3とi8という新しいブランドコンセプトをすでに発表していて、スポーティEVの先進メーカーであることを印象づけて、新たな顧客を取込もうとしています。東京モーターショーにも大挙してやってくるそうなので、続きは見てきてからにしたいと思います。
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