2013年7月17日水曜日

普遍的価値を持つ輸入車たち・C5コルベット 「FDのパクりでもかっこ良ければいいか・・・」

  C7コルベットの発売がいよいよ迫ってきた。スタイルも性能も価格も全てに興奮してしまう注目のスーパーカーは、イタリア製のマニア&富豪向けとは違ってより身近な存在だ。GT-Rを凌ぐパフォーマンスを見せるモデル(ZR1?)は恐らく1000万円を超えてしまうだろうが、ベースモデルなら700万円台という設定は、ちょっとした市販高級車を片っ端から蹴散らしてしまいそうな「バーゲン価格」といえる。同価格帯のレクサスGS450hとどっちが欲しい?と言われたらコルベットでいいと思う。

  コルベットとGT-Rに代表される、お手頃価格(700万円~)のスーパースポーツ市場は、中国の経済成長とともに俄に活気づいている。ポルシェやマセラティなど名だたるスーパーカーメーカーがこのゾーンでの覇権を懸けて新型車を投入してきている。すでに発売されているコルベットの有力なライバルにポルシェ・ケイマンがある。日本のクルマ好きにとってこの2台は正直言って相当に悩ましいところかもしれない。首都高湾岸線を走るならコルベットの方が迫力があるだろうし、箱根を走るならケイマンの方が楽しめそうだ。

  時代に逆行してでも「スペシャル感」を求めてV8搭載にこだわるなら、やはりコルベットはとてもピッタリの1台だ。最近の高級車はただ高いだけでなにも特別でなかったりすることが多い。英国のスポーツカーを買ったら、トヨタプレミオと同じエンジンだったなんて笑えない話もあるくらいだ。そんなご時世なので買ったクルマに本当に価値があるか判断しきれない人も多いだろう。とりあえず8気筒エンジンのクルマなら文句なしで高級車でいいと思う。8気筒のクルマの中でもコルベットのコストパフォーマンスは高い。ただ価格だけを見るならばフォードのV8マスタングの方が安かったりする。ただアメリカ本国での価格はコルベットの方が倍以上に高価であり、それを考えるとマスタングの日本価格はやや高すぎる気もする。

  自分のようなマツダデザイン好きにとってはコルベットと言ったらやはりC5コルベットになる。なんといってもGMがマツダの名車「RX-7FD3S」(通称FD)のデザインを全面的にパクって作ってしまった史上一番美しいコルベットだ。いまでも15年落ちが200万円越えの高値の人気車になっている。さすがにアメリカ車&スーパーカー&15年落ちを購入するのは度胸が入る。RX-7より少しだけ新しい2003or4年製のモノもまだまだ手に入る。

  このC5コルベットは前面がFDで後面が日産GT-Rのようなセクシーな造形の4灯ライトのデザインでこれまた素晴らしい出来映えだとても18年前にデビューしたクルマには見えない(当然ながらFDはもっと古いが・・・)。同年代のフェラーリ456など同じリトラクタブルライトのデザインと比べても、フェラーリの方が明らかに古くてダサく感じてしまうレベルだ(456は4シーターではあるが・・・)。それでもフェラーリ456の方が市場の評価額は高くて約3倍の開きがある。

  C6コルベットも同年代デビューのフェラーリF430に近似したデザインだが、すばらしいことにコルベットの方がデザインの寿命がハッキリと長かった! そして今年C7コルベットが登場し、ホンダの次期NSXに今度は似ていると言われている(ホンダは去年の内にコンセプトカーを公開)。それでもなんだかNSXよりも日本人の感性にスルリと入ってくる気持ちの良さを感じる。ちょっと贔屓目もあるかもしれないが、FDとならぶマツダの伝説のデザインとなった2代目アテンザを彷彿とさせるヘッドライトとフェンダーのうねりが特徴だ(グリルなどは別物だが・・・)。これまたマツダファンを熱狂させるデザインだなと思う。



  

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