2013年7月27日土曜日

輸入車は安全って本気かよ・・・


  ヤマダ電気のパソコン売り場に行ったときのこと、ある日本メーカーのSSD搭載型のパソコンを見て絶句してしまいました。その◯芝製のノートパソコンが遠目から見て普段使っている11.6インチのmacbookairにとてもよく似ていたからです。◯芝もサムスンと同様にアップルに訴訟を起こされるレベルなんだとがっかりしました。

  Macbookairも中身は◯芝製のSSDが使われていて、中身が三菱コルトのメルセデスAクラスみたいなものだとは分かっているのですが、見かけた◯芝のパソコンは三菱がAクラスそっくりの新型車と作ってくるようなもので、どうしても違和感があります。せっかく重要な基幹技術を持っていても最終デザインが間違っていたら、パソコンだろうとクルマだろうと製品としての魅力はゼロになってしまうようです。

  余談ですが、家電専門店が大っ嫌いです。失礼を承知で言うと、家電専門店は厳密な意味で存在価値は無くなっていると思います。高齢者ならまだしも若い世代にとっては全く必要がない場所になっています。だけど騙し騙し消費者を店舗に招き入れて、キャンペーン価格がべたべた付けられて定価が分からなくなっている製品を必死で売りつけようとしています。

  家電はクルマと違って、故障によって生命の危機に晒されるようなことが少ないです。よって中国製の製品でもそれなりに安心して使えるとあって、国内メーカーにとってはビジネスモデルが非常に難しくなっています。日立は早々に撤退して経営の保全が図られていますが、それ以外の大手はどこも青息吐息の状況でまったく先が見えません。そんな絶望的な状況が、自分が見かけた◯芝のパソコンに凝縮されている気がして、とても暗澹たる気分になりました。

  安全性の高さに定評があるドイツ車や日本車は家電とは違ってまだまだ世界中の消費者から選ばれる状況にあります。それでもドイツ車をはじめとする輸入車のイメージもだいぶ変わってきました。少し前までは「高価」「高級感」といったものだったのですが、今では「お買い得」「安全」といったイメージが強いように感じます。もともと海外では安かった輸入車が適正価格で売られるようになり、日本車の高級志向がさらに強まっていて立場が逆転しつつあります。

  輸入車も「ブランド」だけで売れる時代はとっくに過ぎ去っています。MBBMWであっても、同クラスの日本車より低価格で燃費が良くしないと全く見向きもされなくなってきています。アメリカのテストではあらゆる面(特に安全性)でアコードやスカイラインに劣っていると判断されているCクラスや3シリーズは、もはやまともな情報収集能力のある人なら率先して選ぶ車種ではなくなっています(人気にあぐらをかいていて進化が遅れた?)MBBMWはなんといっても故障率が異常といえるほどで、アメリカの調査(JDパワー)ではアキュラ、インフィニティ、レクサスに大きく差をつけられています。

  一説によると、アメリカの調査は現地生産しているモデルに対しては甘いと言われています。同じドイツ車でもVWパサートはアメリカ生産のせいか販売台数(アコードの3分の1程度)の割には評価が高いような気がします。それでもアメリカ4大勢力(米・日・韓・独)の中で一番勢いが無くなっているのがドイツ勢なのも事実です。日本では今でも輸入車=欧州車でしかなく、単純に日独の2大勢力の争いになっています。まだまだドイツ車の人気は高いようですが・・・。

  日本とアメリカではクルマに対する嗜好が異なるとはいえ、アメリカで化けの皮が剥がれたドイツ車を、日本では今なお「世界最高峰」とプロのカーライターの方々が崇める根拠って一体何なんでしょうか? またアメリカナイズされたドイツ車SUV(カイエンやX5)を「アメ車っぽい」の一言で軽蔑する彼らの姿勢もまた如何なものなのかという気もします(あくまで個人の趣味ではありますが・・・)

  同じ日本人のプロライターが書いていることを信頼してあげたい気持ちはもちろんあります。それでもやはりクルマ文化の成熟という意味ではアメリカの方が日本よりも数段上手だなと思うこともあります。例えば、プリウスでよく発生するバッテリーの故障があるのですが、専門のメカニックでもハイブリッドにはなかなか手が出せないので、日本では丸ごと交換します。しかしアメリカではそれをインターネットの情報を元に冷却ホースの交換だけで直してしまうそうです。

  これだけのバイタリティの差を見せつけられてしまうと、煮ても焼いてもマズくて喰えないドイツ車のアメリカでの不人気ぶりにはそれなりの理由があるはずだと思ってしまいます。逆にクルマ文化がまだまだ未成熟な地域(中国?)ではドイツ車は人気です。   ちょっと長くなってしまったので続きはまた・・・


  

2013年7月17日水曜日

普遍的価値を持つ輸入車たち・C5コルベット 「FDのパクりでもかっこ良ければいいか・・・」

  C7コルベットの発売がいよいよ迫ってきた。スタイルも性能も価格も全てに興奮してしまう注目のスーパーカーは、イタリア製のマニア&富豪向けとは違ってより身近な存在だ。GT-Rを凌ぐパフォーマンスを見せるモデル(ZR1?)は恐らく1000万円を超えてしまうだろうが、ベースモデルなら700万円台という設定は、ちょっとした市販高級車を片っ端から蹴散らしてしまいそうな「バーゲン価格」といえる。同価格帯のレクサスGS450hとどっちが欲しい?と言われたらコルベットでいいと思う。

  コルベットとGT-Rに代表される、お手頃価格(700万円~)のスーパースポーツ市場は、中国の経済成長とともに俄に活気づいている。ポルシェやマセラティなど名だたるスーパーカーメーカーがこのゾーンでの覇権を懸けて新型車を投入してきている。すでに発売されているコルベットの有力なライバルにポルシェ・ケイマンがある。日本のクルマ好きにとってこの2台は正直言って相当に悩ましいところかもしれない。首都高湾岸線を走るならコルベットの方が迫力があるだろうし、箱根を走るならケイマンの方が楽しめそうだ。

  時代に逆行してでも「スペシャル感」を求めてV8搭載にこだわるなら、やはりコルベットはとてもピッタリの1台だ。最近の高級車はただ高いだけでなにも特別でなかったりすることが多い。英国のスポーツカーを買ったら、トヨタプレミオと同じエンジンだったなんて笑えない話もあるくらいだ。そんなご時世なので買ったクルマに本当に価値があるか判断しきれない人も多いだろう。とりあえず8気筒エンジンのクルマなら文句なしで高級車でいいと思う。8気筒のクルマの中でもコルベットのコストパフォーマンスは高い。ただ価格だけを見るならばフォードのV8マスタングの方が安かったりする。ただアメリカ本国での価格はコルベットの方が倍以上に高価であり、それを考えるとマスタングの日本価格はやや高すぎる気もする。

  自分のようなマツダデザイン好きにとってはコルベットと言ったらやはりC5コルベットになる。なんといってもGMがマツダの名車「RX-7FD3S」(通称FD)のデザインを全面的にパクって作ってしまった史上一番美しいコルベットだ。いまでも15年落ちが200万円越えの高値の人気車になっている。さすがにアメリカ車&スーパーカー&15年落ちを購入するのは度胸が入る。RX-7より少しだけ新しい2003or4年製のモノもまだまだ手に入る。

  このC5コルベットは前面がFDで後面が日産GT-Rのようなセクシーな造形の4灯ライトのデザインでこれまた素晴らしい出来映えだとても18年前にデビューしたクルマには見えない(当然ながらFDはもっと古いが・・・)。同年代のフェラーリ456など同じリトラクタブルライトのデザインと比べても、フェラーリの方が明らかに古くてダサく感じてしまうレベルだ(456は4シーターではあるが・・・)。それでもフェラーリ456の方が市場の評価額は高くて約3倍の開きがある。

  C6コルベットも同年代デビューのフェラーリF430に近似したデザインだが、すばらしいことにコルベットの方がデザインの寿命がハッキリと長かった! そして今年C7コルベットが登場し、ホンダの次期NSXに今度は似ていると言われている(ホンダは去年の内にコンセプトカーを公開)。それでもなんだかNSXよりも日本人の感性にスルリと入ってくる気持ちの良さを感じる。ちょっと贔屓目もあるかもしれないが、FDとならぶマツダの伝説のデザインとなった2代目アテンザを彷彿とさせるヘッドライトとフェンダーのうねりが特徴だ(グリルなどは別物だが・・・)。これまたマツダファンを熱狂させるデザインだなと思う。